暁 〜小説投稿サイト〜
DQ1長編小説―ハルカ・クロニクル
Chapter-Final 最終話
[6/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
…。
すると宴会場は大盛り上がり。この場に居た者は「幸せ続きだ!」と口々に叫ぶ。
「お、お父様……!そんな!」
「僕、いえ私も聞いては……」
「ハルカよ。旅立つ前に、折角だから、わが娘ローラを妻として、迎えないか?……そなた次第だがな。と言うより、そなたの誠意、プロポーズを見せてくれ」
「は、はいっ!」
「ハルカ様……?」
ラルス王は恐らく、ローラ姫の晴れ姿を見たいからなのかもしれない。父親として、娘のウェディングドレス姿を見ておきたかったのかもしれない。僕は決心した。
人々は固唾を呑んで見守っている。
「ローラ姫。……僕の妻となってください!」
「ハルカ様…………はい。よろしくお願いします……!」
ローラ姫は涙ぐんでいた。そして僕に微笑みかける。
再び、この場所が沸いた。
僕とローラ姫の結婚が、決まったのだ。
「ハルカ様、私、わたし……!」
こんなことになるとは正直思わなかった。僕も、ローラ姫も。
でも、僕もローラ姫も、幸せだった。
ローラ姫は嬉し泣きで、僕の胸に顔をうずめる。僕はそっと、マントでローラ姫を包んだ。

僕の左手の薬指には、指輪があった。ローラ姫にも勿論指輪が。
結婚式にはお互いの指輪を交換するのだ。このアイディアはマリサ新王妃が考え付いたものだった(魔法の力が込められているので、サイズに関しては問題ないとも言っていた)。
今はアメジストの月。あと1カ月時間がある。
僕はその時間で、まだ行っていない、メルキド、そしてドムドーラへ行くことにした。
その際、ラルス王は僕の為に白い馬を用意してくれた。
まず、ルーラを唱え、メルキドへ向かう。

「おお、勇者ハルカ!ありがとう!」
街の人々は僕を温かく出迎える。
「ゴーレムなんかいなくても、この街は安泰だ!」
「いや、俺達見張りの疲れも取れるぞ!」
そう言っていた。
その中に、あの兵士が居た。セアラさんの恋人の兵士が。
「勇者ハルカ!セアラからもうすぐ帰るって連絡があったんだ!君のおかげだよ!セアラの両親も本当に嬉しそうで……」
彼は《キメラ便》で送られてきた手紙を手に、子供のようにはしゃいでいた。
本当に嬉しそうで、良かった。
「おっと、ロトの勇者にこんな口の利き方はいけませんね」
「いえ、僕は別にかまいませんよ。確かに僕は、勇者ですが、それ以前に、一人の人間なので」
「そうか。とにかく、私はお前にお礼を言う。ありがとう。そして、おめでとう」
僕の左手の薬指に気がついたようだ。僕はアクアマリンの月ですよ、と言ったら、彼は「そうか私は行けないが、ここからお前とローラ姫を祝うよ」と言ってくれた。
他に、僕はあの時お祈りをしていたシスターに話しかけた。
シスターは僕に何度もお礼を言った。
「ハルカさん。貴方が竜王を言う忌まわ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ