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DQ1長編小説―ハルカ・クロニクル
Chapter-6 第24話
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そうか、それが……竜王、お前の真の姿か!」
「ギャオオオオオオオオオ!!!」
ドラゴンと化した竜王は鋭い爪を持ち、口からは高温の炎を吐いていた。
そう、これが本当の、最後の戦いなのだ。
絶対に、負けられない。

ドラゴンと化した竜王は爪を振り回す。
僕は咄嗟に避けた。が、頬をかすり、血が出る。痛みが走る。
反撃に出る僕はロトの剣を竜王の腹に突き立てる。竜王はけたたましい叫びをあげる。
どの位ダメージを与えられただろう?たいしたダメージではないかもしれないが…。
僕は剣を抜く。いくらか傷を負わせることには成功しているようだが、竜王は倒れる様子など微塵も感じられない。
当然だろう。あれくらいで倒れるわけがない。まだ、序盤だということは僕も分かっている。
竜王は炎を吐く。人型のときとは比べ物にならないくらい、威力は上がっている。
「ぐっ……結構来たな……」
僕はすかさずベホイミを唱える。そして、
「受けてみよ!“ラーミア・クロス”!!」
高くジャンプする。そして竜王に向けて、白い十字の光を発射する。
ラーミアとは伝説の不死鳥の名。今でも、どこかの世界で眠り続けているという。一説によると、ロトの紋章は不死鳥ラーミアを象っていると聞く。本当かどうかははっきりとは解らないが、勇者ロトの力を借りたと書かれた文献もあり、信憑性は高い。
白十字は竜王の姿を捕らえる。
「ギャアアアアアアア!!」
耳を劈くような、叫び声。ダメージは与えられたようだ。
しかし、これで倒せたとは思っていない。悲鳴や断末魔には聞こえない。
僕は何事もなく着地する。煙が立ち込めた先にあるのは胸部に十字型の傷がある竜王の姿である。
竜王は鋭い爪を振り回す。下手に当たったら首が吹っ飛んでしまいそうだ。僕は避ける、剣で弾き返す、盾で弾き返す。
僕は剣で竜王を攻撃する。ベギラマもベキラマ・スパークもたいした効果はなかった。ラリホーも恐らく耐性持ちだろう。剣で攻撃することが最も良い方法だと思うのだ。
竜王は燃え盛るような炎と鋭い爪、僕は少しばかりの魔力と伝説の勇者ロト様から受け継がれる剣で体力の削りあいのような戦いをしていた。

……あれからどれくらいの時間がたったのだろうか?
僕の鎧兜も、竜王の体も、お互いボロボロになっているはずなのに、まだ、倒れない。
いや、僕は倒れるわけには行かない。約束したんだ。絶対に竜王を倒して帰ってくる、と。
僕はまだ戦える。今、ここにある全ての力を使い切ってでも、竜王を倒してみせる。
「うおらあああああああ!!」
「ギャアアアアアア!!」
戦場となった城の内部、最初に乗り込んできた時はまだ綺麗だった。しかし、瓦礫が転がり、椅子もすっかり壊れてしまった。原型はかろうじて残っているという感じであろう。
「……オワリ、ダ
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