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DQ1長編小説―ハルカ・クロニクル
Chapter-6 第24話
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だって解りたくねえよ。ところでお前は何故ローラ姫をさらった、何故ローラ姫を妻としようとした!答えろ!」
「フフフ、世界征服する際に新しい王妃が欲しかったのだ。あのローラ姫はとても美しい。わしの妻にふさわしいと思ったわけだ。しかし、お前はわしの忠実な部下を殺した。……わしはお前が憎い」
「それは僕の台詞だ!てめえより僕等の方が損害が大きかったんだぜ!?ふざけるな!」
僕は腰からロトの剣を抜いた。睨み、叫んだ。
「戦うのか愚か者め。思い知るが良い!わしの強さを、恐ろしさを」
竜王は椅子から立ち上がった。
「望む所だ竜王!僕は貴様を倒し、光の玉を奪還する!」
僕もロトの剣を構える。

戦闘、開始だ。

先制攻撃は僕だった。剣で竜王を斬りつける。
竜王に手傷を負わせたが、竜王はすかさず反撃としてベギラマを唱える。
熱さは感じたが、水鏡の盾とロトの鎧のおかげで大したダメージは無かった。
僕も竜王に負けじと「ベギラマ・スパーク」を放つ。
「なっ!?」
期待したダメージではなかったが、竜王の表情に驚きの色が見られた。
そして僕を憎むような目で睨む。
「なぜ、そんな能力を持つ!魔術ならばわしも負けてはおらん!ベギラマ!!」
「ベギラマ・スパーク!!」
僕と竜王がほぼ同時に魔法を放つ。威力は僕の勝ちだ。竜王のベギラマは僕のベギラマ・スパークの前に敗れ去る。
「ふん、それで勝ったつもりか!」
竜王は怒りに震え、持っていた杖を上に掲げた。
すると、上から黒い稲妻が降りかかってくるではないか。
それは落ちると大爆発を起こす。
その様子を見て竜王は笑った。
「ざまあみろ!わしに勝とうなどと甘いのだよ!……ん?」
煙が去ると、竜王の目に映ったのは、ロトの剣を掲げたまま立っている僕の姿であった。
「何を!」
「ぎりぎりの所でマホトーンを唱え無効化したんだよ」
「くっ!貴様!こうなったら力ずくでも…」
竜王は杖を構えた。そして僕と竜王は同時に近づく。
そして、
「……“死十閃”!!」
僕はロトの剣で黒十字を描く。
「なっ…」
竜王は目を見開いた。自分の姿を見て愕然としていた。
体に、真っ黒な十字が刻まれているのだ。
「貴様ぁ……!!」
僕の技は会心の一撃だったようだ。竜王はゆっくりと仰向けに倒れる。悲鳴を上げながら。
「勝った……のか?」
決着はついた、はずだった。しかし、僕は剣を鞘に戻そうとはしなかった。

なにかが、おかしい。そう思った。
あまりにもあっさりと戦闘が終わるはずが無い。僕はそう思った。
そして、その予感は的中する。

竜王の人型としての姿は薄れていく。
そしてその影はみるみるうちに巨大化していく。
「な……」
そいつは暫くすると、巨大な紫色のドラゴンへと変化したのだ。

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