暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
常盤台中学襲撃事件
Trick41_熱血が皮肉って意味が分かったわ
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ニン・ブラッド≫の和訳だ。

 しかしこの2人には≪紅蓮の炎が噴き上がるように、血を吹き出しつくす≫の
 意味をさす。

 最悪だな。血すらも燃やすなんて』

「・・・熱血が皮肉って意味が分かったわ」

「一応手加減はしてますよ。血は吹き出してないでしょ?」

「ふん、僕の方が6発も多く入った。僕の勝ち」

「ちょっとまでギザギザ眉毛!
 数よりも有効打で採点するのが、今の世界のスタンダードだろうが!」

「いいわけか? 見苦しいぞ。

 それなら追加したらどうだ?」

「チッ! 他の生徒が見てなけりゃ、自重しなかったのに」

「信乃にーちゃん、キャラが4年前に戻ってる」

「おっと、失礼しました。

 つーちゃん、敵の動きは?」

『校舎内の敵は全て殲滅。

 残り3人の強化人間は体育館で授業中の生徒を見張り中。危害はない。

 最下層(しゅぼうしゃ)は残念ながら見失った」

「A・Tドラグーンの追跡はどうです?」

『気付かれて破壊された』

「さすがプロのプレーヤーが護衛についているだけありますね。

 どこに行ったかの予想は?」

『2分で割り出す』

「では、その間に私は玉璽を組み込みますか」

廊下のど真ん中に座り、鞄から赤いホイールと調律(チューニング)道具を広げた。

「信乃、調律は時間がかかるんじゃないのか?」

「私の場合は特殊ですから。大体の時間を合わせるだけいいんですよ」

宗像と話しながらも手を高速で動かしていく。

まるで壊れていくのを巻き戻すかのような速さで組み立てられていくA・T。

御坂はその光景に驚いていたが、宗像は信乃の発言の方が気になった。

「どういうことだ? 普通のA・Tならそれでいいかもしれない。

 だが、玉璽は正確に調律しないとかなり危険なはずだ」

「・・・人の音やA・Tの音は聞けても、自分自身の音は聞けないんですよ」

正確にいえば、信乃は音の音階を持っているが肌で音を聞いた事が無い。
他人の音を直接など聞く気もない。

だが、例えその能力を使っていたとしても、自分自身の音を聞く事は不可能だ。
自分と他人とでは要領が違う。自分の声を直接聞こえたのとスピーカー越しで違いを感じるのと同じだ。

そして信乃が実際に使っている解析魔法も同じだった。

他人とA・Tには音を調べる事が出来るが、なぜか自分の体だけは解析できないでいた。

信乃が調律不足でA・Tを使っている事実に、宗像はかなり驚いた顔をした。

「それじゃ信乃、今まで使いすぎるたびに怪我をしていたのは・・・」

「調律不足。正確な調律がされていないからです」

「それ本当なの!? 今までA・Tの
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