24話
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ようで本当に宗教かぶれで妙な感じだった。
その間を通り、なんとか戦わずに済み、リーダーと直接話せるので第一段階通過だと息を吐きつつワジのいるビリヤード台に近付く。
「で?何しに来たの?腰抜けの警察の犬はお呼びじゃないって言ったんだけどな」
面倒臭そうなワジはロイドたちを見もせず、気にせず球を突いて見事ポケットに入れていた。
「こっちには用がある。捜査に協力して欲しい」
「ふーん。バイパーとの決着なら止めるつもりはないよ。住民には迷惑だろうけど我慢して貰うしかないよ」
「別に君たちの争いを止めに来たわけじゃない。本気で潰し合おうとしている理由を聞きに来た」
その言葉を聞いてこれまで正確無比なショットでポケットしていたワジが初めて外し、こちらを向いた。
「その様子だと何かあるみたいじゃねえか」
どうやらロイドの推測が当たったようだなと得意気な笑みを浮かべるランディの言葉を無視してワジはキューを置くとロイドに詰め寄った。
「それ知ってどうするの?君たちが何かしてくれるわけ?」
ワジの苛立たしげな冷たい視線が、そして店内の視線全てがロイドに集中する。それを真っ向から受け止め答えるロイド。
「理由を知っても君たちに協力できるとは限らない。遊撃士じゃないから加勢するわけにはいかない」
「お話にならないね。見返りなしに情報だけ引き出すつもりかい?取引にならないよ」
興味をなくして、リャン、君の番だよと言ってゲームに戻ろうとするワジ。
「いや、見返りならあるよ」
「え」
「捜査官の仕事は闇に埋もれた真実を明らかにして人と社会に光をもたらすこと。俺はそう教えられた。もし君たちが、ほんの少しでも疑念という闇を抱えてるのならそれを晴らす手伝いはできると思う。それが俺たちが提供出来る見返りだ」
ただ話が聞きたいというだけなら協力しないだろうということは分かっていた。こちらが取引に使える手札はほとんどないと言って良い。
両グループから話を聞くためにも加勢するわけにはいかない。遊撃士のように両方相手にしても負けず、仲裁出来る力もない。
真実を明らかにすることだけが、警察の捜査官として立場と意思が合致する唯一取引に使える手札だった。
だから抗争の理由に疑念があることに賭けたのだ。
ロイドとしては仲裁のための方針通り、自分たちが取れる唯一にして最大の手段を提示して話が聞けるように交渉しただけで、もちろんいつもの癖で全力で真剣になると兄貴ならばこう言うだろうとそれが物凄く臭い台詞になってると気付かないまま相手に伝えただけなのだが。
それを聞いたワジは大笑いした。
「いいね!すごくいい!そんなクサイ台詞そうそう聞けないよ!ロイドって言ったっけ!?いや〜、気に入っちゃったよ。ア
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