暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
常盤台中学襲撃事件
Trick40_正真正銘の傑作だ
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完全な直角でありながら、全くバランスを崩さずに曲がり切った。

『(これは間違いないな)』

「つーちゃん! 次は!?」

『3番目の曲がり角を右に。直後を左』

「了解!!」

連続でも曲がり切る。位置外の予想が確信に変わっていく。

「今度は!?」

『300メートルを真っ直ぐ。その後を左に曲がればで常盤台中学の近くに出る。

 信乃を学校の外に出しておくから渡せ。その後に出てきた小道に隠れていろ。

 ニシオリから絶対に戦闘に参加させるなと言われているし、平民(おまえ)では
 戦いは足手・・・戦闘は難しい』

≪足手まとい≫と言いかけたが、精神が不安定の佐天に
これ以上言葉を重ねるのはやめて言い直した。

「わかった!」

幸いにも走ることに夢中な佐天は気付かなかった。

言われた通り左に曲がると、信号が設置される程の大きさの道に出た。

後はこの先の道路を横断すれば終わり。

丁度、信乃が4階建ての屋上から飛び下りてくるのが見えた。

「これで・・・」

これで終わりだ。自分は≪小烏丸≫の足手まといになったが、
これ以上は迷惑をかけないで済む。

そう思って最後の力を振り絞り最高速度で、飛び降りてくる途中の信乃に向かう。


だが、アクシデントはどんな時にでも起こるものだ。

最後の横断する道路に差し掛かった時、横断歩道の信号が青になった。
もちろん、位置外の修正した計算通りの結果である。


問題は横の車線から車が来たことだった。

  信号無視


よりにもよってこのタイミングで、赤になったばかりだから大丈夫だと考えた
馬鹿が止まらずに進んできた。

全速力の佐天。左からは信号を過ぎ去るためにアクセルを踏み込んでいた車。

「佐天さん!!!」

「あ・・・」

信乃の声で、ようやく突っ込んでくる車に気付いた。

『避けろーーーー!』

スピーカーからは位置外の必死な声が聞こえた。

信号が青のタイミングで油断していたのか。
走ってくる車が監視カメラの死角で気付かなかったのか。
それとも両方なのか。

今まで完璧な仕事をしていた位置外水の、初めてのミスだった。


飛び降りている途中で、地面と壁から足を離れているために自由に動けない信乃。
ノーマルA・Tで風の道を使っても佐天を助けられない。他の道も同じ。

モニター越しで指示を出していた位置外。
常盤台中学の中に飛ばしているA・Tドラグーンは、佐天の近くにない。

トップスピードで道路を横断しようとしていた佐天。
ブレーキは間に合わない。“走り”(ラン)だけを考えていたせいでジャンプもできない。
今が最高速度(トップスピード)で、
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