暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
常盤台中学襲撃事件
Trick40_正真正銘の傑作だ
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自傷ぎみに笑いながら攻撃を続ける。

「ふざけたことを!」

「わたしくも忘れないでほしいですの」

声は頭上から、そして駆動鎧の頭に着地した白井によって体勢を崩した。

「なにしてんだよ、早く仕留めろ!」

後ろにいた2人目の敵が大声を上げた。

1人目が黒妻によって足止めされているせいで、狭い入口から2人目以降は
入る事が出来ないでいた。

この時間稼ぎこそが位置外の狙い。

「わかってるよ!」

とにかく仲間を中に入れることを優先するため、両腕を交差して
防御しながら突撃する。

黒妻は約束の10秒を足止めしたので、無理に攻撃はせずにすぐに後ろに下がった。

白井も同じように空間移動で距離をとる。

「さて、これまで馬鹿にしてきた罰を受けてもらう≪グシャ≫・・・ぜ?」

廊下から鉄の、黒妻が敵を殴って飛ばした時と同じ音が聞こえた。

「2人とも、お待たせしました」

「本当に遅かったですわね」

「まったくだ。白井が頑張らなきゃ今頃全員やられてたぞ」

見れば、教室には入っていない2人の駆動鎧が廊下に転がり、
刀を肩に担いだ西折信乃(ストームライダー)が立っていた。

先程の音はもちろん、信乃が刀を使って2人を潰した音である。

「「て、てめえぇぇぇーーーー!!!」」

「お前らの相手は!」

「わたくし達ですの!」

激高して信乃に向かおうとしたが、すぐに黒妻と白井が阻止した。

「引っこんでろ!」

「そうはいかなねー! 俺だって≪小烏丸(こがらすまる)≫の一員だ!」

「わたくしは違いますが、風紀委員(ジャッジメント)としてのプライドがありますの」

振りかぶるナイフを両手のメリケンで受け、A・Tの蹴りで頭の装甲を破壊。

四肢と、背中の制御装置をすべての鉄矢(ペン)の空間移動で貫いた。

信乃の登場と味方の戦闘不能。冷静でいられなくなった駆動鎧には敗北しかなかった。

「ふぅ、これで終わりだな。それにしても遅ぇぞ信乃」

「まったくですの。遅いですわよ」

倒し終わった黒妻と白井は、すぐさま信乃へと言葉を向けた。

「それ、宗像さんにも言われました。

 学園都市の入り口から100km以上を30分以内に到着したことを
 評価して下さい」

宗像のも言った言葉をそのまま返したが

「遅刻だ」「遅刻ですの」

「・・・・・もういいよ」

評価は変わらなかった。即答された。信乃が壁に手を付けて落ち込んだ。


「てめぇ・・・ら! ふざけんじゃねぇ!!」

後ろを振り向けば、ヨロヨロとした足取りで立ち上がる男が一人だけいた。

「あのゴミ屑、黒妻さんの担当ですよ?」

「ちっ!」

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