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インフィニットストラトス サタンと契約した憤怒の一夏
お芝居
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「ようやく会えたなサタン。弟の敵をとらせてもらう!!」
俺の姉、織斑千冬はIS用近接ブレードを両手で持ち、サタンの尻尾と鍔迫り合いをしている。…昔から思っていたがこの人に彼氏ができなかったのってこうゆう人間離れしてる事を平然とやるのが原因だと思う。
「……千冬姉さん」
「十秋休んでいろ。ここは私がやる!」
「弟の敵討ちねぇ。……あんたがよくそんな事が言えるな」
俺はまた一芝居することにして、サタンの尻尾を力強く振り払い千冬姉を吹き飛ばした。
「弟を見捨てて名誉に走ったあんたが、『敵討ち』なんてたいそう立派なことを行う資格なんて無いんだよ」
(一夏!ISが一機こちらに向かってくるぞ)
「織斑先生!!」
千冬姉を呼ぶ声と同時に見えない弾が空中から降ってきた。この声は鈴か。
「コイツが一夏の敵なら私も戦います!私から大事な人を奪った報い受けてもらうわ!」
おお、鈴!お前俺のこと大切な友達だと思ってくれてたのか。友達に『大事な人』って言われると嬉しいな。
(……多分お前が思ってる『大事な人』とあの娘の思ってる『大事な人』は違う意味だぞ)
(え、そうなの?)
(まぁ少なくとも、ランクは下がるわけじゃないな)
「凰!下がっていろ!これは私の復讐だ!」
「いやです!私も一夏の復讐をしたいんです!」
「クククッ」
「何がおかしい!?」
おっといけね、2人の喧嘩がおかしいから笑ったなんて口が裂けても言えねー。
「復讐、復讐、復讐ねぇ。甘美な響きだ。けどお前ら俺の相手をする前にあそこで突っ立ってる奴の相手をしなくていいのか?」
俺はさっきからアリーナにポツンと静かに立っているVTシステムの暮桜を指指した。
「あれの中にはあんたの生徒が入ってるんだろ?助けなくていいのかよ、先生」
「クッ!」
千冬姉は苦虫を噛み締めた顔になり、剣を暮桜に向けた。敵より生徒を取ったか。まぁそれが賢明な判断だな。
「さて、俺も帰るとするか。ああそうそう、織斑一夏から伝言を頼まれてたんだ」
「何!?」
「まず織斑千冬から。『あんたを信じた俺がバカだったよ』だと」
俺は当時思っていたことを千冬姉にぶちまけた。案の定信じられない顔してるし。次は鈴だな。
「凰鈴音。お前には『料理の腕が上がったら毎日酢豚食わせてもらう約束守れなくてごめんな』だってよ」
俺は鈴との守れなかった約束の謝罪を済ませ、指を鳴らすと空中から三本のナイフが落ちてき、濃い霧が発生した。俺は空中に飛びナイフを投げた朝川に合流した。
「……60点」
「何の点数だよ?」
「あんたのお芝居の点数よ。あんなので60点も点数を貰えるだけありがたく思いなさい」
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