歌い手、説明を受ける
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な。神様って人の味方のイメージがあったんだけど。
「ですが、それゆえに見返りも大きいです。主催者によっては新たなギフトを手にすることも可能です。ですが、そのような試練にチャレンジするためには参加者もチップを払う必要が出てきます。もし参加者が敗北したなら、それらは全て主催者側に寄贈されます」
あんまり、軽率にゲームをするべきではないんだろうな。賭けと同じだ。
「また物騒ね。チップには何を?」
「その時に応じて様々なものがあります。金品、土地、利権、名誉、それに人間や己が身に宿す恩恵も可能です。ただし、この恩恵をかけてゲームを行う場合には、これもまたハイリスクハイリターンとなります」
「勝てば相手の恩恵を奪え、負ければ自分の才能が失われる、から?」
「その通りです。さて、他に質問はございますか?もしないのであれば、残りの説明は我々のコミュニティで行いたいのですが」
「待てよ。まだ俺が質問してないだろ」
今まで静聴していた逆廻君がそう言いながら立ち上がった。
まだこの場で聴かないといけないことってあるのかな?
「・・・どういった質問でしょう?ルールですか?ゲームそのものですか?」
「いや、そんなものはどうでもいい。腹の底からどうでもいいぜ。そんなもんは聞いたところでどうしようもないんだからな。俺が聞きたいのは、手紙に書いてあったことだ」
逆廻君は巨大な天幕に覆われた都市に向けて、何もかもを見下すような視線で一言、
「この世界は・・・・・・面白いか?」
そう、聞いた。
確かに、忘れていたけど一番重要なことだ。
手紙には何もかもを捨てて箱庭に来い、と書いてあったのだから、それに見合うものがあるのか・・・それは聞かなければならない。
そして、黒ウサギはその質問に対して、
「――――YES。『ギフトゲーム』は人を超えたものだけが参加できる神魔の遊戯。この世界は外界より格段に面白いと、黒ウサギは保障いたします♪」
そう、自信たっぷりに答えるのだった。
♪♪♪
さて、僕たちは今黒ウサギさんに連れられて箱庭に向かっているのだが・・・
「んじゃあ、ちょっと世界の果てを見に行ってくる」
逆廻君が黒ウサギさんに聞こえない声量でそう言ってきた。
・・・何なんだこの問題児は・・・おとなしくしようって気はないのか・・・?
「いや、ちょっとじゃないでしょ?せめて黒ウサギさんに許可を取って、ムグッ!?」
僕が逆廻君を説得しようとしていたら急に口をふさがれた。何故!?
誰の仕業かと後ろを振り向くと、久遠さんだった。
「黒ウサギには言わないであげるから、どうぞ行ってらっしゃい」
「オウ、奏の説得も任せた!」
そして、逆廻君はその
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