暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D―魔法使いのキセキ―
旧校舎のディアボロス
第12話
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 教会の入口近くについた俺たちは木の陰から様子を窺う。
 俺にはわからないが、悪魔である三人は感じるものがあるらしく、堕天使があそこに潜んでいるのは確実みたいだ。
「これ、図面」
 祐斗があの教会の見取り図を取り出した。
「敵陣に攻め込む時のセオリーだよね」
 いったいどこからそれを持ってきたのかが気になる。
 まぁ、今は気にしないでおこう。祐斗の言う通りセオリーなためありがたい。
「聖堂と宿舎があるのか」
「怪しいのは聖堂だろうね」
「宿舎は無視していいってことか?」
「おそらくね。この手の『はぐれ悪魔祓い』は聖堂の地下に細工を施しそこで儀式をするんだ」
「どうして?」
 祐斗の言葉にイッセーはさらに聞く。
「敬い崇めていた場所で神を否定する行為をする。そうすることで自己満足に浸るのさ。愛していたからこそ、捨てられたからこそ、憎悪の念を込めて聖堂の地下で行うのさ」
「なるほど」
 愛憎逆転。信じていた者に否定されたとき、人はその感情を逆転させる。
「どうせ正面から行くんだ。聖堂は入ってすぐの所。先に聖堂を攻め地下を探し、いなかったらすぐに宿舎に向かう。それで行くぞ」
 俺はそういうと懐から持ってきていた武器と神器を取り出す。
「短剣に拳銃って・・・完全に銃刀法違反じゃねぇか」
「その剣・・・アゾット剣かい?」
「・・・ずいぶんと大きい銃です」
 イッセーは元一般人として普通の事をいい、祐斗は俺の剣について聞き、小猫は銃の大きさに驚いている。
「ああ、教授が見習い終了の証に作ってくれたものだ」
 左手に持つ短剣はアゾット剣と呼ばれるもの。剣と杖が一緒になったものだ。
 黒い黒曜石でできた刀身に底には瑠璃がつけられている。当然、魔法も施されている。
 教授が俺に合わせて作ってくれたもので使い勝手がかなりいい。
 普段使っている杖より効率よく魔法が放てる。
「こっちも教授お手製の魔法銃だ」
 右手に持つのはT/Cアンコールと言う銃を基盤に教授が作り直したもの。
 作り直したと言っても、元の銃を分解しその構造を把握。そして素材を新たに作るというものだったが。
 単発式の銃が元だが、そこは魔法式。法力を込めれば連射が出来る。
 それにこっちにはとっておきもある。
 小猫の感想通り拳銃にしてはでかい。なんせ50cm近くある。重さも2kgほどだ。
「さて、これらについてはこの辺にして、行くか」
 俺の言葉に全員が頷く。そして教会の入り口に向かい走り出す。
 入り口を小猫が殴り飛ばし俺たちは中に入っていく。


 ◇◆◇


 聖堂には昨日アーシアと共に居た神父、フリード・セルゼンが居た。
「やぁやぁ、クソ悪魔どもとクソな人間。再会だねぇ!感動的だねぇ!」
「俺は再会したくなかった」

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