第三十四話 運命と伝説
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とも運用出来る筈だったんだが、機体の装備が複雑化する結果となってね。実際に扱えるかは今の所わからないのだよ」
つまり、本来の搭乗者はアスランだったが、空間認識能力が必要になる可能性があるから、その場合はレジェンドはレイに扱ってもらったほうがよいということなのだろう。
「でしたら、その機体はレイに渡すべきだと思います」
「え?」
「いいのですか?またと無い機会である事には変わりないのですよ」
シンはアスランが受け取らない事に驚き、レイは本当にいいのかと聞くがアスランは構わず続ける。
「適正的にレイの方が上だというならそうした方がいいでしょうし、量子インターフェイスに改良が加えられているといっても、多用するとは思えないですし―――何よりセイバーはまだ使える機体です」
「そうか、君の方からそう言ってもらえると助かる。私としても、どちらかに諦めてもらうと言うのは心苦しかったのでね」
議長はにっこりと笑ってレイに顔を向ける。珍しくレイも笑みを浮かべ、アスランに感謝の言葉を言う。
「とはいえ、セイバーの改良も予定されていてね―――一応はこの三機の最新鋭機に迫る性能を予定しているらしい。昨夜から技術スタッフが大慌てで動いているよ」
「所で、完成していないと言う話ですが、一体どういった部分が完成してないんですか?」
「ああ、それについては機体の武装面に関してらしい。詳しくは私も知らないのだが、レジェンドに関してはドラグーンの武装を充実させるのが主だと聞いている。デスティニーは全面的に改良と言うべきものが加えられているようでね、関わっている人間の殆どが徹夜だとか」
そう笑いながら話すが、実際笑い話で済むことではないだろう。徹夜明けの現場をアカデミー時代、ゲルググのトライアル直前時に見た様子を思い出してシンは苦笑いすら零す。
「おや、そろそろ時間のようだ。君たちも以前に話してたように、ロゴスを討つと言う事に対して色々と考える事はあるだろうが―――今、君達にできる事を精一杯やってくれたまえ。また会える日を楽しみにしているよ」
そう言って退出するデュランダル議長の様子を見ながら彼等は己の今やるべき事を考えていた。
◇
「しかし、本当に良かったのか?」
「何がだ?」
シンとレイは新しい機体の性能を確かめる為にその場に残ったが、ハイネとアスランは先にジブラルタルで用意された個室に帰っていた。
「何が……って新型機の事だよ。お前さんも何だかんだ言って惜しいんじゃないのか?」
「力はただ力でしかないさ。結局はそこにある確固たる意思と使いようが重要なんだ―――今の俺じゃ、それに確信が持てないのさ」
「やっぱアークエンジェルの事か?」
誰もが憂いて
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