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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第二十二話 五十年後
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た後も一向に目を覚まさんもんだから、植物状態なのかとすら言われておったわい」
「そう、ですか……」

 わたしはそこで、この老医師から事の顛末を聞く事ができた。

 リベリオンの部隊と合同訓練が行われたあの日、訓練を行っていた空域に突如として奇妙な霧が発生して、わたしはそこで通信が途切れてしまったらしい。霧が晴れてからも捜索は続いたが結局見つけることはできず、そのまま行方不明扱いになったのだという。

「親御さんもそのうち面会にいらっしゃるだろうが……なにか伝えることはあるかね?」
「いえ、特には何も……」

 事態が急展開を迎えたのは、事故発生から数えてちょうど十日後の事であったという。付近を哨戒していたウィッチが偶然海面を漂う不審物を発見し、その場で回収したところ、もはや原形を留めないほどに損傷したF-15であることが分かったのだそうだ。
 その後、事故との関連を調査するために付近の海域をくまなく捜索した結果、意識を失ったまま漂流するわたしを見つけ、病院に搬送されたということらしい。
 以上が今日より二週間ほど前の事だから、事故直後から計算すれば、わたしは正味一月ほども意識を失っていた計算になる。

「それからな、忘れるところじゃったが、お前さんを発見した時に一緒にこんなものを見つけたらしい。心当たりはあるかね?」
「…………?」

 そう言って老医師が差し出した写真に写っていたのは、引き揚げられ解体されたわたしの愛機と、刀身が半ばから折れてしまった一振りの刀だった。その刀の名前を、わたしは知っている。――『烈風丸』最後の出撃に際して預かった坂本少佐の愛刀。変わり果てたその姿に思わず息を呑んだが、わたしはどうにか答えを返した。

「……ええ、わたしの、大事な愛刀ですので……できれば誰にも触らないように、お願いします」
「ほほ、そうかそうか。ではそう計らうとしよう」

 絞り出すように答えを返したわたしは、やっとの思いでその写真を医師に突き返した。
 それ以上写真を見ていると、もうどうにかなってしまいそうだった。

「当分は絶対安静じゃの。リハビリはウィッチであってもそれなりに大変じゃ。あまり無理はせんようにの」

 そう言って、老医師はわたしの病室を出ていった。
 誰もいなくなった病室に一人取り残されたわたしは、痛いほどの静寂の中で改めて実感した。
 ここは既に慣れ親しんだロマーニャの自室ではなく、あの激しい戦いの最中にあった1945年の夏ですらない。今自分は1995年の現代へと引き戻され、どこまでも無機質で寂しい病院のベッドの上にいるのだ、と――。

「帰って、きたんだ……」

 ベッド脇に吊るされたカレンダーの日付は、1995年の4月15日だった。
 喜んでも良い筈だった。あの戦いを
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