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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第二十二話 五十年後
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「う――ん……?」

 瞼の向こうに眩しい光を感じて、わたしはうっすらと目を開けた。
 真っ白い天井が目に入り、頬を柔らかい風が撫でていくのを感じる。

「ここは……いったい……?」

 白一色で統一された無機質な個室にわたしは寝かされていた。ベッド横の窓からは、太陽の光がこれでもかと射し込んでいる。壁にかかった時計の秒針だけが音を発していて、それ以外はまるっきり無音で無個性な場所だった。

「わたしは一体どうして――っ!!」

 身体を起こそうとした途端、信じられないほどの脱力感と気持ち悪さに襲われた。たまらずベッドに体を戻したところで、わたしは初めて自分の腕に点滴の管が刺さっていることに気がついた。――どうやらここは病院らしい。

「わたしはネウロイの巣を攻撃して、それから……それから――――?」

 まだ覚醒しきっていない頭を必死で回転させ、混乱する記憶を引きずり出す。そうだ。わたしは天城から出撃して魔導ダイナモの再起動に成功し、ネウロイの巣をこの手で叩き斬った……はずだった。

「そうだ、宮藤さん達は……ッ痛!!」

 記憶を辿ろうとすると激しい頭痛に襲われて、わたしはベッドから転げ落ちてしまった。弾みで腕から点滴の針が抜けてしまい、点滴のパックを吊るしていた台ごと床に倒してしまった。

「あうっ!!」

 思いっきり額を床に打ち付けてわたしは呻いた。物凄い音が聞こえたのか、ドアの向こうがにわかに騒がしくなって看護婦のような人たちが雪崩れ込んできた。

「沖田さん!? 意識が戻ったのね!! 先生!! 先生!! 501号室の沖田さんが意識を取り戻しました!! 先生――!!」
「大丈夫? 一人ではまだ立てないわね……ここに掴まって」
「替えの点滴を急いでお願い。それからご家族と部隊の方にも連絡を」
「分かりました。すぐに用意します」

 白衣を着た看護婦さんたちにもみくちゃにされ、わたしはベッドに戻された。
 そして、看護婦さんたちの会話を聞いてわたしはようやく悟った。







 ――ここが1945年のロマーニャ基地ではないと云う事に。









「運び込まれた時はもうダメかと思いましてな……」

 嵐のように次々とやってくるお医者さんや看護婦さんたちに言われるまま、わたしは舌を出したり、目にライトを当てられたり、体温や血圧、脈拍を測られたりした。それらがすべて終わってようやく、わたしは自分の主治医をおぼしきこのおじいちゃん先生と一対一で話をすることができた。
 まだ歩くことはおろか立つことさえままならないので、わたしは個室のベッドに横になったまま、先生が座った状態である。

「なにしろ意識はない上に脈も血圧も微弱でのぅ。容体が安定し
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