第十二話「転入生~Rinin Fan~」
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いのが、シールド発生装置が数基はオーバーヒートを起こしてしまう。よって、壊れた備品やアリーナ内の整備にバカにならないほどの金と時間を食うからだ」
つまるところ、生じる損害に対して得られる利益が割りに合わないということだ。
「それじゃ、頑張ってくれ。最強(笑)なら学年一位になれるだろ?」
「期待してますわ〜(棒)」
「グヌヌヌ……」
羞恥と憎悪からか、傍目に見ても分かる程に顔を真っ赤にしながら千夏は両手の拳を握りしめながら、プルプルと震えている。
人目があるため、騒ぎを起こせばどうなるかは理解しているので殺してやりたいが手は出せない。
一夏達はそんな千夏の心情を逆手に取ってさらに弄るのだった。
『結構、下衆いわね、お兄ちゃん』
「琴里か。インカムもらってから、初めて通信した気がするよ」
『空気の極み、ここに至れり!ってね』
「ワケが分からないよ」
―――翌日
「チィーッス」
一夏が教室に入ると、談笑していたクラスメイトの一画が一夏の傍に寄って来た。
「おはよー、いっちー。そういえば、聞いてる〜?」
「何をだ?」
「二組に中国から転入生が来るらしいわよ。それと、お早う一夏くん」
寄って来たクラスメイト、本音と清香に挨拶を返しながら、中国という単語からある人物を思い浮かべる。
「へぇー、中国か」
「気になる?」
「知り合いがいるからな」
「まあ、誰が来ようとクラス代表戦は、うちらの優勝だね。あんなんでも、一応は専用機持ちだし」
「その情報、古いヨ!!」
清香の言葉を否定するように、突然教室の入り口から声をかけられる。
視線を向けた一夏達が見たのは、ツインテールに束ねた髪を揺らしながら、胸を張りながらドヤ顔をキメる一人の少女。
「この、中国の代表候補生候補たる凰鈴音も専用機持ちにして、二組のクラス代表になったからヨ!!あ、気軽に鈴と呼んでネ!」
その少女、鈴は一夏の姿を見ると、勝ち気な表情を獲物を仕留める算段をつけた猛獣のように口元を歪ませたのだった。
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