暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜水と氷の交響曲〜
ターン26 今週のビックリドッキリ…
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もしれんぞ』

 そっか。確かにここは行方不明者の出た廃寮、ダークネスになってた吹雪さんの例もあることだし絶対違う、とは言い切れないか。

「じゃ、じゃあ少しだけ……」
「ホント!?よかった〜!それじゃあまず、君の名前は?ほら、いつまでも君ってだけじゃ話するのにも不便でしょ?ちなみに自分は稲石(いないし)っていうんだ。よろしく!」

 久しぶりに人と話をする(本人談)からか妙にハイテンションな稲石……先輩?の話をざっとまとめていると、どうもこの人は吹雪さんよりももう一つ上の学年の人らしい。吹雪さんはその年の新入生の中でもカイザー、そして藤原さんとかいう人と並んでトップクラスの強さを誇る人だったから印象に残っていたそうだ。どうでもいいけど吹雪さん、その頃は獣戦士デッキの使い手だったらしい。ちょっと意外。稲石さんのことに話を戻すと、ある夜に地下が騒がしいから様子を見に行ってみたら不思議な光に包まれて、ふと気づいたら埃まるけの廊下に倒れてて僕を見つけたから近寄ったらしい。

「(……ねえユーノ、これあなたの時代から数年経ってますよって教えたほうがいいのかな)」
『うーん、まあ黙っててもすぐにばれるだろうな。遅かれ早かれならまだ今のうちに教えてやるのが優しさってもんじゃねーか?』
『(それはわかってるんだけど、でもやっぱり言いにくいなあ)」

 ぼそぼそと稲石さんに聞こえないように後ろのユーノと作戦会議してると、本人が不安げに声をかけてきた。

「ねえ遊野君、どうしたんだいさっきから?まさか、自分が嘘ついてるって思ってる?確かに自分だっていまだに信じられないけど、全部本当のことなんだ!」
「ああいや、別にそういうわけじゃ………」
「じゃあこうしよう!」

 いやあの、だから信じてないわけじゃないんですが。人の話を聞かないのはルール違反ですぜ兄さん。

「自分と今からデュエルしてもらう!自分が勝ったら自分の話は本当のことなんだって認めてもらうからな!ついてきてくれ、ここは狭い。この近くだと食堂が広いから、そこまで案内するよ」
『安定と信頼のデュエル脳お疲れさんです。あれ、なんか……妙だな』

 流れで押し切られて稲石さんの後を歩く途中、ユーノが首をかしげた。

「何が?」
『いや、よくわからん。間違い探し見てるみたいな感覚がするのは気のせいか?』

 そう言われてみれば、なんとなーくおかしな気がする。何がおかしいってわけじゃないんだけど、何となく違和感。何気なく後ろを振り返っても、そこには積もった埃にくっきりと浮かび上がる僕の足跡だけ。うーん、なんなんだろう?

「ほら、この部屋が食堂さ。さ、入った入った。自分はロウソクに火をつけてくるから、ちょっと待っててね」

 そう言いながらポケットからマッチ箱
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