旧校舎のディアボロス
第11話
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かりまいた」
そして、部長はイッセーに視線を向ける。
「それから、イッセー。あなたにいくつか話しておきたいことがあるわ」
「なんですか?」
「あなたは『兵士』は最弱の駒だと思っているわね?」
その問いにイッセーは頷く。
「それは間違いよ。『兵士』には『プロモーション』と呼ばれる特殊な力があるわ」
「プロモーション・・・」
プロモーション。実際のチェスにもあるルール。ポーンが敵の最終列にまでたどり着いたときに発動することが出来き、キング以外の駒に変わることが出来るものだ。
将棋の成りに似ているがあれは王と金以外はすべて利用でき、成る駒が決まっているがこちらはキング以外なら何でもいい。
すなわちクイーンになることもできる。
悪魔の駒でもこのルールが適応されており、王が定めた敵陣に入ることが出来れば、兵士はプロモーションできる。
「今のあなたじゃ、まだ『女王』になるのは体の負担が大きいから無理でしょうけど、そのほかの駒になら変化出来るわ」
『女王』にはなれないか。だが、ほかの駒でも十分に戦力を上げることが出来る。
「次に神器ね。神器を使う時は強く想いなさい。所有者が強く想えば想うほど神器は答えてくれるはずよ」
神器は心と結びついている。だから強く想えば神器も強くなる。
「そして最後にイッセー、絶対にこれだけは忘れないこと。『兵士』でも『王』を打ち取ることが出来る。これはチェスの基本よ。悪魔の駒でもそれは変わらないわ。あなたは強くなれる」
『ポーンはチェスの魂』と言われるほど重要な駒だ。そしてポーンはプロモーションを含め戦況で大きく価値が変動する駒でもある。
だからこそ、イッセーは強くなれる。
「部長、準備が出来ましたわ」
「わかったわ。さぁ、私のかわいい下僕たち。この地を荒らした堕天使たちを消し飛ばして、アーシアを助け出しましょう!」
「「「「はい!」」」」
そういうと部長は転移して行った。
「それじゃあ、ぼくたちもすぐに行こうか」
「・・・急ぎましょう」
「ああ!」
イッセーたちが気合を入れている。
だが俺は少し寄る場所がある。
「三人とも先に行っててくれ。俺は一度家によって準備をしてくる」
「準備ってそんな時間ないぞ!」
イッセーがそういってくる。
「大丈夫だ。準備と言っても装備を整えるだけだし一分もかからない。それに肉体強化も使って急ぐさ」
装備自体は用意できているし、こんな状況だ。時間をかける気は無い。
「・・・わかりました。では、教会の前で合流しましょう」
「ああ、わかった」
俺はそう答えると肉体強化をして一気に家まで駆ける。
◇◆◇
家についた俺が見たのは荒らされたリビングだった。
机やソファーは壊されており床には血痕。窓ガラス
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