暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D―魔法使いのキセキ―
旧校舎のディアボロス
第11話
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がその精度があるのはあの部屋のみ。
 あの部屋から出れば見つかる可能性は上がる。
 それを昨日一晩探られた様子がなかったから大丈夫だと思った。
 それに相手のアーシアに対する重要性も甘く認識していた。
 アーシアは非戦闘員のシスターだ。だが、聖魔問わず癒やすことのできる神器を持っている。
 それは堕天使も癒やすことが出来るということだ。
 なら、アーシアを重要視するのもうなずける。
 だから、本当ならあの教会の一件が済むまで護衛を付けるか、居場所がばれるのを覚悟で旧校舎に置くということをすればよかった。
「そういえばあの堕天使、気になることを言ってた。アーシアの神器が計画に必要だって」
 アーシアの神器が計画に必要?どういうことだ?
 アーシアの神器は治癒の力。その力が必要な計画というのがよくわからない。
「神器・・・儀式・・・まさか・・・」
 部長は小言で考えをまとめている。予測がついたのだろうか。
「どちらにしても、アーシアの救出が優先ね」
 そういうと部長は俺たちに作戦を伝える。
「私と朱乃が先に裏手から教会に向かうわ。そこで相手を引付けるから、その間に祐斗、小猫、朔夜、イッセーで正面から向かって頂戴」
「部長!囮になるっていうんですか!」
 イッセーが抗議の声を上げる。
「そうよ。私たちが行けば敵も対応してくるだろうからその間に侵入する」
「でもそれじゃあ」
「まて、イッセー」
 抗議を続けるイッセーを止める。
「部長たちの目的は本陣の戦力を減らすこと。これは部長たちじゃないとできない。
 仮に俺とイッセーが囮になったところで敵は俺たちに向かってこないだろう」
 半人前魔法使いの俺と、なり立て悪魔のイッセーじゃ敵を向けてこない。
 向けてきたとしても極少数だ。
 その点、上級悪魔として有名な部長とその女王である朱乃さんが行けば相応の戦力を向けなければならない。
「それに、今回は俺たち側が囮になる可能性もある。
 相手が俺たちの方に向けば部長たちがアーシアを救出に迎える。
 そして、相手が本陣で迎え打って来る場合は部長たちと俺たちで挟撃できる」
 ついでにこの策の利点は逃げ道を塞ぐこともできる。部長たちを相手にしている間に表から逃げようものなら俺たちが相手をできる。
 こっちの戦力を裂くという欠点もあるが今回の目的はアーシアの救出。
 最悪堕天使に逃げられてもアーシアは助け出さないといけない。なら逃げ道を塞ぐ必要もある。
 最初から逃げる気の一点突破をされたら危険ではあるが、儀式を行う場所なためすぐに逃げに出る可能性も低い。
 イッセーは俺の説明で理解したようだ。


「朱乃、転移の準備を」
「はい、部長」
「みんなは、私たちが転移した後。歩いて教会まで向かって頂戴」
「わ
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