終わり行く世界〜
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「はい、今日の授業は終わりです。課題ファイルを転送するので、来週までにアップロードしなさい」
わたしは端末に課題を見て軽く息を吐き、とっとと片付ける。
「ねぇ、早貴ちゃん。ご飯食べる?」
近くの席の女子が話し掛けてきたが、わたしは謝る。
「ごっめーん。今日はもう約束してて・・・明日でいい?」
「うん。わかったよ〜」
・・・わたし、結城 早貴はあの後すぐに入院することになった。まあ、骨をやってなかったので、復活は早かった。ちなみにここは所謂“学校”だ。それも元SAOプレイヤー用の、だ。まあ、亮が話しただろうから説明は割合して・・・わたしはここの生徒として日々を過ごしている。
「・・・ここで、この数式を・・・」
ちなみに驚きなのがわたしの知り合い全員は電車で一駅二駅くらいしか家が離れていない。なんという奇跡なんだろう。
「反意語・・・同意語は・・・よしっ」
課題を手早く終わらせ、端末をバックに放り込み、教室を出る。目指すはカフェテリア・・・食堂だ。
「あー、キリトの奴、あんなにくっついて・・・けしからんなあもう、学校であんな・・・」
「覗きもどうかと思うけど?里香」
わたしが声をかけると窓の下を見ていた篠崎 里香がこっちを向いた。
「あ、早貴さん!」
「こんにちは、珪子ちゃん」
シリカ・・・綾野 珪子に笑顔で挨拶する。里香の隣に座り、集中する為に縛っていた髪をほどき、だて眼鏡を外す。首にまとわりついた髪を軽く手で払う。
「にしても、随分イメチェンしたわねぇ」
里香がわたしを見る。
「そう?髪短くしただけなんだけど・・・里香や珪子ちゃんは変えたりしない?」
「あたしはロング似合わないからなぁ」
「あたしもこれと言った髪型がなくて・・・」
「珪子ちゃんは髪降ろすだけでもいいと思うけどね。里香も、案外ロング似合ったりして」
「ないない。てかさ、少し遅かったみたいだけど・・・もしかして、また?」
「うん、課題終わらせてきた」
その言葉に珪子が目を丸くした。
「ええ!?それって毎回授業の最後に出される奴ですよね!?あたしのも凄い量があるのに・・・」
「あたしもよ・・・」
「あはは・・・まぁ、解らない所があったら教えてあげるよ。ちなみにさ」
ピラフを食べている珪子を尻目に、乙女にあるまじき音を立てながらパックジュースを飲む里香に聞く。
「さっき何を覗いてたの?」
「ああ・・・あんたの姉のデートよ」
「・・・なるほどね」
身を乗り出してガラスの外を見ると、和人と明日奈が肩を寄せてイチャイチャしていた。
「ま、一ヶ月イチャイチャさせようって言ったのは
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