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魔王の友を持つ魔王
§50 斉天大聖動乱。あとしまつ
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の能力で機械を扱う、ってのはアリなのか……?」

 神の乗り物は大抵生物だ。この場合呼び出すとしたら神獣だろう。一方こちらは正真正銘、機械だ。こういうのはなんと呼べばよいのだろうか? 神機、とでも呼べばよいのだろうか。というか、機械はルール違反ではないだろうか、色んな意味で。

「そのうちロボットの神とか出てくるんじゃなかろうか……」

 機械と動物ではたいていの場合、機械の方が強いだろう。神獣ですら馬鹿みたいに強いのに神ロボットが出たらどうなるのだろうか。

「……機械神が遠い将来、出るのかな」

 今回のケースは出現する”まつろわぬ神”が信仰を下敷きにしている、ということをはっきり示した形となった。飛行機の神が新しく誕生したとして、神話として君臨するにはおそらく年月が足りない。だから、まつろわぬ神にはならない。だが旧来の神に加える形ならば、生まれても不思議ではない。

「これが信仰に引きずられる、ってことなのかねぇ。奪える権能がいやに近代的で笑うしかないや」

 今回の権能なら上手くすれば戦闘機の類だけでなく宇宙船まで呼べるのではないか、などと考えながら地上に転移する。玻璃の媛の情報によれば、今回の魔神来臨の余波で出現したまつろわぬ神は一柱のみの筈だ。

「それに居た場所が場所なだけに(・・・・・・)焦ったが被害はほとんど無かったし。いやー良かった良かった」

 魔神来臨(エターナルメモリー)。発動後はしばらく全権能の内ランダムで半分ほどの権能が使えなくなる、というデメリットが存在する。それとは別に、もう一つの欠点。厳密には、欠点ではない。戦闘狂の神殺しにとっては最高とも言える副次作用。それがまつろわぬ神を出現させやすくする、ということだ。

「世界広げた時にヤな予感はしたんだよなぁ……」

 魔神来臨は世界を限りなく生と不死の境界に近づける。そこから再生するのが、全て黎斗の関与する範囲ではないのだ。呪力が莫大に渦巻いている場所で、信仰が存在していれば、そこから新たな神が生まれる可能性はゼロではない。境界に接続したその瞬間に、同時に生れ落ちるまつろわぬ神も稀にいるのだ。無論、狙ってできることではない。

「にしても。右腕使用不可の左目使用不可、オマケに権能の半分近くが使用不可ってきっついな。マジでドニが帰ってくれて助かった」

 ドニは、あの後矛を収めて帰ってくれた。「黎斗、君はラスボスじゃない、裏ボスだ!!」などと頭の痛くなる否、頭痛が痛くなるような事を供述していたが、あの分ならしばらくは大丈夫だろう。いきなり裏ボスに挑むことはないと信じたい。やつならやりそうで怖いけど。

「まぁ裏ボスさんはラスボス倒さないと戦えませんからねー。……よし、この作戦で行こう」

 ドニ対策を考えながら実家
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