暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
一周年記念コラボ
Cross story The end of world...
〜第一層〜
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
所で戦えると思ったが、さっきからひっきりなしに襲いかかって来ていた怪鳥共は何故か円盤より上には来ない。
眼下の巨鳥達は悔しそうに奇声を上げながら降下していった。

円盤の中央にある一段高くなった台座に上がると、緩かな上昇感と共に台座が頭上に微かに見える物体――恐らく《刻の塔》――に向かって高度を上げていった。正直眼下の世界の事は意識したくない。

もはや豆粒程の大きさも無いほど上空に居るだろう。1分程すると、目的地の全容が見えてきた。



そこは《塔》というより《城》、あるいは《宮殿》と言った方がいいのではないかと思うほど横に広い。しかし次の瞬間、《塔》と呼ばれる所以がはっきりした。横幅が広い建物の中央付近、そこにはきちんと《塔》らしき建造物が見てとれる。

「下の建物は何かな?」
「構造からして、1・2層が下のやつ、3層があのちっこいやつじゃないか?」
「……《魔女》が居るところだろう?随分と貧相だな?」

他3人も同様の感想らしく、しきりに首を捻っている。そうこうしている間に刻の塔をぐるりと一周した円盤は下層部分の入口らしき穴の前で停止した。RPGよろしくクエスト開始ログも出ず、ただ暗黒を抱く入口がぽっかりと口を開けているだけだ。

「……行くか」

罠は嵌まってからどうするか考える派のレイとレンが並んで歩き出し、石橋岩を落として渡る派のリンとゲツガが渋々といった形で続く。
外からの明かりが途絶えた瞬間、両脇の壁に設置されている蝋燭に火が灯り、通路を照らす。すると、20m程先に広場のような空間があるのを見つけた。

4人は前後の2人づつ壁際に散開すると、そっとその中を覗き込んだ。最初に目に付いたのは床の市松模様。10kuはありそうな巨大な空間いっぱいにそれが広がっている。

見れば真っ直ぐ正面の最奥に扉らしきものが見えた。

「何も見当たらないが……」
「行くしかないな……」

覚悟を決めて頭を戦闘モードに切り替える。一気に扉に向かって駆け出すが、このまま行けるはずが無いことは全員が自ずと悟っていた。

「なるほど、この市松模様、チェス盤か……!」

一瞬にして進路に立ちふさがったのは白と赤の石で出来た人型戦士達。剣を持っている軽装の戦士が一番多く、馬に乗っている騎士や本と杖を持っている神父のような石像。固そうなタワーシールドを構えた重装の石像もあった。
何より目を引くのが赤と白それぞれ1体づつ、計4体の王様女王様然とした石像だった。

これ等と床の模様から導き出されるのはチェス。
ただし、ルール無用の物量攻撃だ。チェスの駒は最大32だが、(キング)女王(クイーン)以外は無限に居る。訳わからん。

「また大勢だね〜」
「嬉しそうだな、レン」
「え、リンにーちゃんの
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ