暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
常盤台中学襲撃事件
Trick38_君は女性に乱暴をするんだね。だから殺す
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愚問だな。愚民(おまえ)が聞くのだから当然か?

 ニシオリや宗像ならともかく、少ない足場で愚民(おまえ)が着地できるはずがない。

 愚民(おまえ)を止めたのは屋上から降りられないと考えたからではない』

短い距離で止まるのは、A・Tの摩擦技術と足筋を使ってのクッションが必要になる。
初心者の佐天ができるはずがない。

例え調子が良くても、毛が生えた実力では不可能な領域だ。

位置外は佐天が通るルートの監視カメラを全て、
それに加えて地上監視用の人工衛星もハッキングしてすでに見ていた。

もちろん、緑化された屋上も。
佐天の実力計算して、少しだけだが遠回りの下の道を走るように指示したのだ

『調子に乗っていたな。愚かだ、愚か過ぎる』

「・・・・・・・」

言い返せなかった。

『早く走れ。1分3秒のタイムロス、タイミングのずれで次の信号は赤で
 止まることは決定だな。

 こうなっては到着は予定よりも5分42秒も遅れる』

「そんな!」

5分。

それは仮に信乃が自分でホイールを取るためにロスする時間、3分よりも長い。

今から到着しても、信乃が最初から全て一人で行動した方が良かったことになる。

一気に、自分の存在意味の無さが襲ってきた。

「で、でも! 今から急げば少しぐらいは!」

『信号に掛からないタイミングで計算されていたのだ。
 1つの信号で1分の遅れ。その遅れで別の信号にも掛かる。それをまた繰り返す。

 急いでも無理だな。
 それが調子の良かった愚民(おまえ)程度の走りで計算しても覆すことはできない』

「そんな・・・・・そんな・・・」

心の中に残っていた、僅かな希望さえも否定された。



つづく

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