暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
常盤台中学襲撃事件
Trick38_君は女性に乱暴をするんだね。だから殺す
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から連絡が来た。

『時間まで10秒前だ。準備しろ』

「わ!? 了解! それじゃ、美雪さん! ありがとうございます!」

「うん、頑張って♪」

佐天は勢いよく隣の学生寮に跳び移った。





佐天の調子は、休憩を挟んでも衰えは見えなかった。

『本当に速度が上がっている・・・・・高貴なる私の予想を上をいくとは
 面白いぞ、佐天涙子』

「あっりがとう! つーちゃん!」

自分でも調子が良いと感じてる上に、自分よりもA・Tの先輩に褒められたことで
佐天の調子はさらに上がった。

上がり過ぎるほどに。

順調に位置外の指示ルートを走り、ゴミが散乱しているのが理由で歩けない
ビルの間の細道も、壁走り(ウォールライド)で簡単に通り抜ける。

位置外の指示は近道だけでなく、通過ルートの信号のタイミングも完全に
把握していた。

まだ長距離のジャンプができない佐天では、道路を挟んだビル間のジャンプは不可能。

ならば下の横断歩道から渡るしかない。

横断歩道が青になるタイミングにしか、佐天は通過していなかった。
自分はペースを全く変えずに常に全力疾走をしているだけ。

あまりにも順調に進んだうえに、今までの上機嫌も含めて
≪自分を止める者はいない≫。佐天はそう感じるようになっていた。

『左の郵便ポストから、住宅の塀、その家の1階屋根、隣の2階の屋根に移れ』

「了解!」

最初は『本当に大丈夫!?』と思っていたが、『今の自分に不可能はない!』と
考えていた。

そのために、判断を誤った。

『建物の反対側に降りろ。塀に一度ホイールで滑らせれば着地も大丈夫だ』

「え!? でも隣の建物、3建連続で丁度良い高さだよ!
 飛び移ればショートカットになる!」

佐天が見る限り、今いるのは2階建てビル。屋上の手すりと貯水タンクを
踏み台にすれば隣の3階建てに跳び移れる。

そして、その隣、さらに隣も3階建て。

降りることも考えると、4建目のビルは2階建て。
3メートルしか壁降り(ダウン)ができない佐天でも、調子の良い今なら
2階建て(4メートル強)の高さから降りても大丈夫だと考えた。

一方、位置外の指示通り建物から降りるルートは、近くに廃材置き場があるために
少し遠回りする必要がある。さすがに廃材置き場の上を走る近道は無理だ。

常盤台中学の方向で考えれば、建物ルートが近道になる。

『大人しく高貴なる私の言うことを聞いていればいいのだ』

「大丈夫! 今の私だったら出来るって!」

そう、調子に乗って位置外の判断を無視した。

『やめろ。そのルートはお前には無理だ』

「問題ないよ!」

位置外の停止命令を聞
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