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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
常盤台中学襲撃事件
Trick38_君は女性に乱暴をするんだね。だから殺す
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 君、大丈夫?」

宗像は倒れている女生徒の近づき、口の中の布を取り出す。

「もう心配はいらない。そこでゆっくりしていてくれ」

優しい声で話しかけた。

「・・・・」

ショックのためか目に涙を溜めていたが、宗像の言葉に力強く頷いた。

宗像は頭を優しく一撫でし、手の拘束を解いて神理楽(かみりらく)高校の
制服を脱いで女生徒の露わになった上半身へかける。

『宗像。高貴なる私の完璧なる作戦を壊すとはどういう考えだ?』

突如、耳につけていた通信機から声が聞こえた。

『陽動と時間稼ぎが今の優先事項だ。1人倒してしまっては、そうはいかなくなる』

「問題ない、位置外」

本来であれば、時間稼ぎのために敵にわざと見つかり教室に立て籠る。
近付いてくる敵だけを攻撃する作戦だった。

だが校舎に入るときに見えた、辱められる生徒を黙って見過ごすことができず
宗像は勝手な救出に出た。

『験体名:“枯れた樹海”(ラストカーペット)と呼ばれた男が情を持つのか?

 笑えるな』

「なんとでも言え、“最端の蒼”(エンドブルー)。僕は昔と変わらず殺したいだけだ」

宗像は屈み、元々履いていた軍用ブーツことボゥローラーA・Tの踵に
大型の刃、剣の玉璽(レガリア)を装着する。

「さて、殺すか」

『分かっていると思うが、時間稼ぎであることを忘れるな』

後ろにいる女生徒には一切の殺気を送らないように注意しながら煙の中に
進んでいった。



*****************************************



「つーちゃん! このまま真っ直ぐで大丈夫!?」

『正確にいえば、真っ直ぐなのはビルの屋上を5建までだ』

「つまり今は真っ直ぐで良いってことだね!」

『話を聞いていたのか? ビルの屋上を、今1建渡ったから4建までを「わかった!」』

「もう! つーちゃん細かすぎる!」

『高貴なる私の言葉を遮るとはいい度胸だな、佐天』

佐天はA・Tを使い、屋上伝いに駆け抜けていた。

普段の佐天であれば、5階の高さの建物を飛び越えることに恐怖を感じていたはずだが、
先程の信乃とのタッグ技に自信をつけたのと技成功に興奮したことで、全く躊躇のない
ジャンプを繰り出していた。

空中で体勢を崩さないための体重移動回転も完璧に、練習以上に成功させる。

「よし!」

『計算より30秒早い。このペースでいけば到着に2分15秒は短縮できる』

位置外は練習中の佐天の動きから到着時間を測定していたが、その測定結果を
上回る動きをしていた。

「あと2建! あれ? 美雪さん?」

2建隣り、信乃が住んでいる学生
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