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ゲルググSEED DESTINY
第三十二話 決別
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ト・ランスが捉えたのは脚部である。まだ、戦える。アークエンジェルを守ってみせる。そう思い、前を向いたその先にいたのは―――

「あッ……」

赤の機体、セイバーに嘗てのイージスが重なって映る。勿論幻影だ。しかし、今のキラにはアスランがまるであの時の様に見えて、そして―――

『キラッ……遊びでやってるんじゃないんだよッ、俺達は!』

フリーダムを切り裂き、そのまま海へと落ちていくフリーダム。海面に衝突したとき、爆発が起こった。







「このままアークエンジェルを海に逃がすわけにはいかん。ラー・カイラムを前面に押し出せ!ミネルバと共に前後を塞ぐぞ!」

「しかし、艦長!それではラー・カイラムの横腹を相手の正面に晒す事になりますよ!?」

「構わん、やれ!」

グラスゴーの命令に副官は顔面蒼白になるが、艦長の指示に逆らうわけにもいかず、艦を海へと続く道の壁となる。

『不味いわ!?』

ゴットフリートを放つがラー・カイラムは避けようともしない。明らかにアークエンジェルの狙いを理解している行動だった。アークエンジェルは艦に対して直撃を当てようとしない。攻撃を命中させる事自体はするが艦橋を狙ったりとあからさまな場所を攻撃する事が無いのだ。
ミネルバも同じ事をしていた以上、ラー・カイラムも知っている可能性はあると思っていた。しかし、実際にされてしまえばこれほど厄介な事はない。このままではアークエンジェルは挟み撃ちにあう。そして、ラー・カイラムも主砲を構え、砲撃準備を整えている。

『突破するわ!全員、衝撃に備えて!!』

選んだ選択は強行突破。浮いているラー・カイラムの下を潜り抜ける。うまくいけば、そのまま下の海にもぐりこむことも出来るだろう。問題は果たして敵の攻撃を受ける前に潜り込む事が出来るか、そしてラー・カイラムが待ち受ける下の海面には氷山と思わしき氷があるという事。

『ローエングリン照準!あの氷の山を撃つわ!』

ならばその二つの障害は一度に取り除く。氷山を破壊し、その衝撃でラー・カイラムには退いてもらう。そういう意図がグラスゴーにも理解できた。

「連装主砲を急がせろ!このままでは奴に無理矢理立ち退かされる事になるぞ!ミサイルランチャーで動きを止めるんだ!そうすればミネルバが追いつく!!」

『アーサー、タンホイザーでアークエンジェルを討つわよ!』

『ええッ!?そんなことしたらラー・カイラムにも当たりますよ!?』

『その位、射角を調整しなさい!』

勝負は一瞬のタイミングに委ねられる。アークエンジェルのローエングリンが先か?ラー・カイラムの主砲が先か?ミネルバの後ろからのタンホイザーが先か?

『『「撃てェェェ――――――!!」』』

水飛沫が、
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