着けるべきケリ〜
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
、わたしを殺すには充分だ。
「・・・さあ、またお仕置きだ」
「ナイフで・・・殺すつもり・・・?わたしを殺したら、貴方は終わるわよ・・・!」
だが須郷はニヤニヤと浮かべた笑みを消さない。
「残念だけどね。僕は捕まらないよ。例え君を殺してもね。僕はアメリカに行く。あの実験のお陰で僕を欲しいという企業はあるんだ。少なくともこの国のアホな警察じゃ僕は捕まえられないさ」
「・・・!」
・・・狂ってる。頭にウジが湧いてるのか花畑が咲いてるのか・・・何にせよ、コイツは口じゃ止まらないし、止める気もない。
「・・・でも、君は殺さないよ。それ以上に利用価値があるからね」
須郷がナイフをわたしに近づけ・・・
ビリィ!
・・・着ていたシャツを、上から下まで引き裂いた。
「・・・え」
思わず思考が止まる。そして・・・須郷が何をしようとしているか理解した時、わたしは恐怖に支配された。
「っ!きゃあああああああああ!!!」
思い切り悲鳴を上げる。必死に須郷を押し退けようとするが須郷はビクともしない。
「悲鳴を上げても無駄だよ。ここは住宅街からは離れてるし、この時間は交通量もない。安心して君を汚せるのさ」
「やだっ、やだぁっ、どいて!」
「いいねぇ、いい表情だよ。君を壊して明日奈に見せたらどんな反応をするかなぁ?」
「い、いや・・・止めて・・・お願い・・・」
「くく・・・さぁ、もっといい声を聞かせてよ・・・」
須郷の手がわたしのズボンにかかる。わたしは恐怖で目を閉じた。・・・だが、耳に届いたのは須郷の声じゃなかった。
「ーーーーそこまでにしとけよ、変態野郎」
ゴッ、と音がして重みが消えた。恐る恐る目を開くと・・・
「咲!無事か!?」
・・・親友がいた。わたし・・・俺を抱き起こし、呼び掛けてくる。
「りょ、う・・・?どうして・・・」
「・・・話しは後にしよう。今は・・・」
亮はそう言うと立ち上がり、うずくまる須郷の胸ぐらを掴む。
「ぐ・・・!?」
「あんたが須郷か・・・思春やアスナのこと含めて色々あるが・・・取りあえず」
亮の左拳に力が籠められ、思い切り振りかぶる。
「・・・一発、ぶん殴らせろォッ!!!」
ゴォン!!
左腕を振り抜き、凄まじい音が響く。須郷はそのままよろめき、乗ってきた車にぶつかる。
「くそ、どいつもこいつも・・・おい!」
須郷が叫ぶと車の中から黒いスーツを来たゴツい男が数人、降りてくる。
「いいか?コイツらを捕まえろ。僕は病院に向かう」
「なっ!」
亮の表情が変わる。多分、和人が向かってるのだろう。だが須郷はそのまま車に乗り込み、行
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ