暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
着けるべきケリ〜
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、わたしを殺すには充分だ。

「・・・さあ、またお仕置きだ」

「ナイフで・・・殺すつもり・・・?わたしを殺したら、貴方は終わるわよ・・・!」


だが須郷はニヤニヤと浮かべた笑みを消さない。

「残念だけどね。僕は捕まらないよ。例え君を殺してもね。僕はアメリカに行く。あの実験のお陰で僕を欲しいという企業はあるんだ。少なくともこの国のアホな警察じゃ僕は捕まえられないさ」

「・・・!」

・・・狂ってる。頭にウジが湧いてるのか花畑が咲いてるのか・・・何にせよ、コイツは口じゃ止まらないし、止める気もない。

「・・・でも、君は殺さないよ。それ以上に利用価値があるからね」

須郷がナイフをわたしに近づけ・・・

ビリィ!

・・・着ていたシャツを、上から下まで引き裂いた。

「・・・え」

思わず思考が止まる。そして・・・須郷が何をしようとしているか理解した時、わたしは恐怖に支配された。

「っ!きゃあああああああああ!!!」

思い切り悲鳴を上げる。必死に須郷を押し退けようとするが須郷はビクともしない。

「悲鳴を上げても無駄だよ。ここは住宅街からは離れてるし、この時間は交通量もない。安心して君を汚せるのさ」

「やだっ、やだぁっ、どいて!」


「いいねぇ、いい表情だよ。君を壊して明日奈に見せたらどんな反応をするかなぁ?」


「い、いや・・・止めて・・・お願い・・・」

「くく・・・さぁ、もっといい声を聞かせてよ・・・」

須郷の手がわたしのズボンにかかる。わたしは恐怖で目を閉じた。・・・だが、耳に届いたのは須郷の声じゃなかった。

「ーーーーそこまでにしとけよ、変態野郎」

ゴッ、と音がして重みが消えた。恐る恐る目を開くと・・・

「咲!無事か!?」

・・・親友がいた。わたし・・・俺を抱き起こし、呼び掛けてくる。

「りょ、う・・・?どうして・・・」

「・・・話しは後にしよう。今は・・・」

亮はそう言うと立ち上がり、うずくまる須郷の胸ぐらを掴む。

「ぐ・・・!?」

「あんたが須郷か・・・思春やアスナのこと含めて色々あるが・・・取りあえず」


亮の左拳に力が籠められ、思い切り振りかぶる。

「・・・一発、ぶん殴らせろォッ!!!」

ゴォン!!

左腕を振り抜き、凄まじい音が響く。須郷はそのままよろめき、乗ってきた車にぶつかる。

「くそ、どいつもこいつも・・・おい!」

須郷が叫ぶと車の中から黒いスーツを来たゴツい男が数人、降りてくる。

「いいか?コイツらを捕まえろ。僕は病院に向かう」

「なっ!」

亮の表情が変わる。多分、和人が向かってるのだろう。だが須郷はそのまま車に乗り込み、行
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