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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
外伝
外伝1:フェイト編
第7話:過去に向き合うということ
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再び枕にその顔をうずめる。
そのとき、部屋の中に来客を告げる電子音が鳴った。

(誰だろ?)

ゲオルグはゆっくりと身を起こすと、シャツとショートパンツを着て、
覚束ない足取りで扉に向かう。
扉を開けようとパネルに手を伸ばしたとき、扉の向こうから声が届いた。

「ゲオルグ。起きてる?」

扉越しでくぐもってはいたが、その声の持ち主が誰かゲオルグは即座に理解した。

「フェイトさんか。 もちろん起きてるよ」

ゲオルグは扉に向かってそう言うと、パネルに触れた。
扉が開かれ、黒い制服を着たフェイトの姿がゲオルグの目の前に現れる。

「あっ、ゲオルグ・・・」

ゲオルグが素直に出てくるとは思っていなかったフェイトは
あっさりと顔を見せたゲオルグに狼狽する。

「あの・・・ゲオルグ。 ちょっと話、いいかな?」

「いいよ。入る?」

「いいの?」

「もちろん」

ゲオルグはフェイトを自分の部屋へと招き入れ、椅子を勧める。
フェイトが小さく頷いて椅子に腰をおろしてから、ゲオルグはベッドに腰掛けた。

「それで、話って?」

「うん・・・あのね・・・」

フェイトはそう言うと話しづらそうに口ごもっていたが、
やがて意を決して口を開く。

「さっきね、ミュンツァー隊長から1年前のことを聞いたんだ」

フェイトの言葉を聞き、ゲオルグは表情を引き攣らせる。

「1年前のことって・・・」

「ゲオルグの初めての任務のこと」

「そっか・・・」

俯いたゲオルグは小さくそう言うと、肩を落とす。

「呆れたでしょ。 あれだけの人を死なせておいて自分だけは
 のうのうと分隊長の座に居座ってるなんて」

ゲオルグは自嘲めいた笑みを浮かべる。
そんなゲオルグに向かってフェイトは首を振った。

「そんなことないよ。 ゲオルグはすごく頑張ってると思う」

「いいよ・・そんな慰めは」

「慰めなんかじゃないって。
 今回の救出作戦だってちゃんと分隊全員を無傷で帰還させられたでしょ。
 もちろんみんなががんばったのも大きいけど、ゲオルグが冷静に指揮したからこそ
 全員が無事に帰ってこられたんだと思うよ」

フェイトは拳を握り、力の入った口調で言う。
だが、ゲオルグは力なく首を横に振った。

「でも、結局僕は同じミスをしちゃったし・・・」

ゲオルグが小さな声でそう言うと、フェイトは悲しそうな目でゲオルグを見る。
そして、意を決したように手を握りなおすと、ゆっくりと口を開いた。

「私ね、少し前に犯罪者として管理局に追われてたんだ」

「えっ!?」

思いがけないフェイトの言葉にゲオルグは絶句する。

「ゲオルグは知らない? PT事件
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