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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第二十一話 オペレーション・マルスA 〜終幕〜
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込まれた機材が乱雑に散らばってるに過ぎない。
 そしてその中に、和音の探し求めているモノはあった。

「ま、こういうのは誰かがやんなくちゃいけないワケだしさ」

 ――F-15J。和音が最も信頼する愛機であり、今も主の帰還を待ち続ける鋼の翼。
 この局面を打破するのであれば、これしかない。

「これがあれば、きっと大和までたどり着ける……」

 ジェットストライカーの力を持ってすれば、大和へ到達し魔導ダイナモを再起動させることも決して不可能ではないだろう。しかし、その場合まず命は助からない。片道切符の特攻になってしまう。
 その恐怖を知ってなお、和音の足は格納庫へと向かっていた。

「この時代に来てから、色々あったよね……」

 鈍い輝きを返すボディに指を這わせながら、和音はそっと呟いた。
 初めてこの時代に来てネウロイと戦った時のこと。宮藤に看病されたこと。あまりの性能に周りをびっくりさせたこと。夜間飛行でサーニャらと話をしたこと。バルクホルンの危機を救ったこと。ロマーニャで買い物をしたこと。たくさんあった。

 そんな大切な思い出をくれた人たちが、今窮地に立たされている。
 ならば、自分のすべきことは何なのか――

「お願い。わたしに力を貸して……!!」

 その声に、物言わぬ機械仕掛けの魔法の箒は何を思ったのか。
 永く使われた物には魂や神性が宿るという考え方が扶桑にはある。いま和音は、確かにこの鋼の翼にそれを感じた。自分の魂の奥に語り掛けてくるようななにかが、戦いの恐怖に折れかけていた和音の心を励ました。

「行くよ相棒――――これが、わたしの最後の出撃だから」

 脚にF-15を通し、肩には坂本から預かった烈風丸を背負う。
 残るすべての武装を無理やり引っ提げると、和音は頭上を塞ぐ昇降エレベーターを照準する。
 まるで励ますように勇ましい唸りをあげたエンジンに微笑みを返しながら、和音はエレベーターを撃ち抜いた。






 力づくでも坂本を引き留めにかかったミーナが転んだのは、甲板を吹き飛ばすような衝撃だった。なにごとかとあたりを見回すと、はるか後方、艦載機の昇降エレベーター付近からもうもうと煙が上がっている。

「いったいなにがあったの……きゃっ!!」

 動転するのはミーナばかりではなく、甲板にいた人間が消火器をもって走り寄ろうとした瞬間、凄まじい爆発が甲板の一部を吹っ飛ばした。

「誘爆か!?」
「マズいぞ……天城が沈んだら乗員が溺れちまう!!」

 おおよそ考えられる最悪の事態に戦慄した全員は、しかし立ち昇る煙の向こうから聞こえてきた声に更なる驚愕を味わうことになった。



「――いやぁ、慣れないことはするもんじゃないですね。甲板を丸っと
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