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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第二十一話 オペレーション・マルスA 〜終幕〜
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ことになっているのだ。
その実態を、いままさに和音は自分の目に焼き付けているのだった。
「魔導ダイナモ起動完了!! 各部異常なし。大和のネウロイ化、完了しました!!」
「暴走の危険はなし。艦長、ご命令を」
「………………」
ついに訪れたその時。もはや突貫あるのみとなったそこで、杉田はわずかな追憶に目を閉じた。遠く欧州の海で幾度も戦い、そのたびに501統合戦闘航空団に助けられてきた。ここロマーニャを守って来たのも彼女らであることを、現場に立つ杉田は誰よりも理解している、
――だからこそ、ここで決着をつけるべきなのだ。
終わらない戦いに勝利という形で終止符を打つべく、今ここで決断するときなのだ。
「――離水上昇急げ!! これより大和は敵ネウロイの巣へと単独突撃を敢行する!!」
「了解ッ!!」
「全艦へ通達。十六点回頭し後方へ離脱。大和の砲火に巻き込まれるなと伝えろ!!」
「大和、離水上昇開始!! 敵ネウロイの巣との距離、およそ1,000!!」
「扶桑海軍の強さを思い知らせてやれ……!! 大和、最大戦速で突撃せよ!!」
その威容を果たしてどう形容するべきか。
今目の前にあるこの光景が、紛れもない現実であることを受け入れられた人間がどれだけいただろうか?
「嘘だろ……?」
「戦艦が……空を飛んでいるだと!?」
天を突き崩すかのような唸りをあげて加速した大和は、進路をネウロイの巣へと取って突撃を敢行。そしてあろうことかその巨体を宙に舞わせたのである。
宙に浮く敵の拠点を叩くにあたって飛行能力が求められたのはうなずける。しかし、それを戦艦に実装しようなどと考える人間が有史以来果たして存在しただろうか?
驚天動地の絶景を前に、誰一人として言葉を発することができなかった。
「すごい火力だ……あっという間に敵陣に切り込んでいくぞ」
「扶桑の海軍はデタラメだ!!」
「これならきっと勝てます!!」
いよいよもって猛然と突貫していく大和は、全周から襲い来るネウロイを対空砲火で叩き落として驀進する。如何なる攻撃に晒されようとも、世界最強の誉れも高き大和は毛ほども傷をつけず、あまつさえは強力な再生力をもって敵陣を強引に突き進んでゆくではないか。
「これが、戦艦大和……」
もはや手の届かない敵陣深く入り込んだ大和は、砲火の大輪を咲かせながらなおも巣へと突き進む。見ているこちらが恐ろしくさえ思えるほどの捨て身の突貫は、しかし確実にネウロイの戦力を削っていた。
「やりました艦長!! この作戦、我々の勝利です!!」
「うむ。ネウロイ化した大和は無敵だ。奴らの鼻っ柱をたたき折ってくれるわ!!」
会心の手応えを得て喝
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