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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第二十一話 オペレーション・マルスA 〜終幕〜
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さると良いですわ!!」
「あはは……それはちょっと勘弁かな、ペリーヌさん」
「かならずわたし達のところへ帰ってきなさい。これは命令よ。いいわね?」
「ミーナ隊長……必ず、帰ってきます」
「約束は覚えているな? もはや私から言うことは何もない。――生きて戻れ。それがお前の責任だ」
「――坂本少佐、かならず烈風丸を返しに行きますからね」

 一人一人と抱き合いながら、和音は己の決意を新たにした。
思えば、今はじめて自分はウィッチとしての使命に正面から挑んでいるのかもしれない。

「わたし、ずっとずっと覚えてるからね。だからきっと会いに来て……!!」
「もちろんです。ブリタニアにもきっと行きます」

 リーネの優しさに何度助けられたことか。
 抱きしめてもらった温かさは、そのまま彼女の優しさなのだろう。

「オラーシャもきっと復興しているわ。わたしも負けないから……」
「わ、ワタシだってそうだゾ!! いいか、約束だかんナ!! 帰って来いヨ? 絶対ダゾ?」
「ありがとうございます。サーニャさんのピアノ、楽しみにしています」

 そう言って、サーニャとエイラとも和音はギュッと抱き合った。

「……本来なら、こんな時こそお前を救ってやるべきだったのだがな」
「バルクホルン大尉……」
「いつもお前には助けられてばかりだったな。年長者として、なにかしてやれただろうか……」

 こんな時にすら迷い悩む実直さに思わず吹き出しながらも、和音は感謝の気持ちでいっぱいだった。生き延び方を教わり、その戦いを間近で見られただけでも十分すぎる幸福だった。

「大丈夫ですよ、大尉。そういう大尉こそ、50年後にはもう少しジャガイモの皮むき、上手くなっててくださいね?」
「な……っ!?」
「ハルトマン中尉、この堅物でシスコンの大尉をよろしく頼みます」
「もちろん。いつもトゥルーデの面倒はわたしがみてるからさ、安心しなよ。――だから、ちゃんと帰ってきなよ?」
「――もちろんです」

 そして、今まで見た事もない表情を浮かべたシャーリーとルッキーニが進み出た。

「あ、あのさ!! またマリアと一緒にロマーニャに行こうよ!! アタシも頑張ってロマーニャを取り戻すからさ、そしたら、そしたら……っ!!」
「よしよしルッキーニ。よく言えたな、偉いぞ。――なあ沖田、わたしは特に何もしてやれなかったし、助けてもらったことの方が多かったけど、お前は良い仲間だよ。だからさ、かならず無事でまた会いに来てくれ。精一杯歓迎するよ」
「ありがとうございます。シャーリーさん、ルッキーニちゃん」

 世界で最も速く、そして勇敢で、聡明で、母のような慈愛に溢れたシャーリーの事だ。なにがあっても大丈夫だろうし、だからこそ後年も活躍できたのだろう。
 
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