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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第40話 MMOの本質
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の言葉を聞いて、リュウキも押し黙った。
キリトは、あの時のこと……やはり忘れられないのだろう。確かに、助かっているメンバーはいる。だけど、亡くなった人もいるんだ。それなのに 早く吹っ切れるほうが、おかしいと言うものだろう。
心に留め続けている。それが生きている者の責務だから。
そんな2人を見て、シリカは、改めて感じた。いや より見えた、と言う事が正しい。2人は優しいだけじゃない。何か、深い懊悩を抱えていると言う事を。だから何か 労りの言葉をかけたかった。でも、言いたいことを形に出来ない。
だから、シリカは、思わず身を乗り出しかねない勢いで立ち上がる。勢いで、勢いに身を任せ、心に思うままに言葉を発した。
「いいえ! お2人は良い人です! だって……だって!」
シリカは、しっかりと2人の目を交互に見て。
「だって、お2人は、私を助けてくれました! 私を、元気付けてくれました! 私の恩人なのですからっ!」
シリカは、大きな声でそうはっきりと言っていた。
2人は、突然だったから、一瞬驚いた表情をしていた。ついさっきまで……本人が一番悲しい思いをしていた筈なのに、いつの間にかこちらの方を気にかけてくれる。……気にかけてくれていたんだ。
「……これじゃ、どちらが慰めてるのか、わからないな。」
リュウキは、ふぅ、とひとつ息を吐くと キリトの方を見た。キリトも頷く。同じ気持ちだったから。
「……だな。オレが慰められちゃった。ありがとう、シリカ」
キリトは優しく微笑みかけた。リュウキも、その表情は柔らかい。2人とも、とても素敵な笑みだった。さっきの顔よりも、ずっとずっと良い。そう思った途端にシリカは わけもなく心臓の鼓動が早くなった。鼓動と共に、顔を一気に赤くさせていた。
「……?」
リュウキはふと表情を見たら真っ赤にしていたシリカの顔が見えた為。
「どうかしたのか?」
「わっ! ほんとだ、大丈夫? シリカ」
リュウキの言葉を訊いて、キリトもその顔に気が付いたようだ。だけど、聞いてもシリカは慌てて。
「なっ……なんでもないですっ! あっあたし、おなか減っちゃって……チーズケーキ遅いですねっ!」
慌てて 話題を逸らせる、そして、その勢いのまま、NPCのウェイターに声を掛けた。
「あっ あの〜〜! まだなんですけどぉ〜〜!!」
注文の催促をしていた。
これなら、少しの間だけだけど、NPCウェイターの方に視線を向けられる。2人に顔を見られる事も無く、落ち着ける時間も得られる。だが、あからさまだ、と思われる可能性は高い筈だが。
「……なるほど。それでか」
リュウキは、全く疑うこと無く、それで納得してたけど。
「ははは…
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