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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第40話 MMOの本質
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、それを踏まえても、さっきのは不快感は拭いきれないのも事実だった。

「……でも、なんで、あんな意地悪を言うのかな……。キリトさんやリュウキさんは凄く優しいのに……」

 楽しそうに笑っていた2人だったが、シリカの表情を見て、訊いた時 互いに表情を引き締めた。

「そうか、シリカはMMOを。ネットワークゲームはSAOが初めてなのか?」
「はい……そうです」

 キリトが聞くように、シリカは、このSAOが初めてだった。話題作だからやってみたい。と思ってのプレイだったのだろう。 
 
 プレイの動機はさておき、MMO初心者だからこそ、その本質を知らない様なのだ。

「……現実でも、少なからずいるだろう? ……どうしようもない人間が。ここは現実世界をそのままトレース。現実世界も同じだ。だから、その連中の本質が浮かび出てくるんだろう」

 リュウキは、どこか呆れたように……言っていた。心底 嫌なんだろう。シリカは、リュウキが自分のことのように怒ってくれているのが凄く嬉しかった。それを訊いたキリトも同意した。

「……リュウキの話も、最もだ尤もだよ。……この世界は、ゲームだから よりそう言う裏の顔、というべきモノが、出やすいんだろう。……それに、キャラクターに身をやつすと人格が変わるプレイヤーも多い。それが役割(ロールプレイ)ってものなんだろうけど。でも SAOの場合は違う」

 キリトも表情を歪めた。従来のMMOと全く違う点。それは、今のSAOの仕様に一番あるだろう。

「今はこんな状況なんだ。異常なな……。そんな異常な時にプレイヤー全員が一致協力するなんて不可能だってことは解っている。でも……それでも」
「ああ。……他人の不幸を喜ぶ、アイテムを奪う、―――何より、殺人を犯す連中が多い。……な」

 この話をシリカが聞いていて本当によくわかった。2人の目は本当に同じだ。怒りの中に、どこか深い悲しみも見える。何か深い闇を抱えている様にも見えたのだ。

「……ここで悪事を働く連中は現実世界でも腹ん中から腐ってた奴だとオレは思っている。……どうしようもないな」

 リュウキは、口元をへの字に曲げていた……。だけどそれは一瞬だった。シリカと視線があったからだ。シリカは思わず赤くなりそうだった為、直ぐに視線を外した。
 リュウキは、それを見ると。

「……悪い。食事中に言う事じゃないな。……不快にさせた」

 リュウキは直ぐにその表情を止めた。シリカが気圧されたような表情をしていた事に気が付いたからだ。実際は視線があったから、恥ずかしくなって逸らせたのだが、リュウキにはそう見えた様だ。

「……オレもだな。とても人のことを言えた義理じゃないのに。仲間だって……見殺しにした事だって……」

 キリトのそ
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