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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#16 チーグルの森
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ランツ響長であります。 イオン様」
それぞれが挨拶をした。ルーク、と言う人に関しては知らない様だったが、イオンはティアの事は知っていた様だ。表情が変わる。
「ああ! あなたがヴァンの妹ですね。噂には聞いていました。お会いするのは初めてですね」
イオンとティアの話していると、突然ルークが騒ぎ出した。
「ハァ!? お前が師匠せんせいの妹だと!? それに神託の盾オラクルの人間!? じゃあ、なんで師匠せんせいの命を狙うんだよ!?」
ルークは、ティアに掴みかかりながら問い詰めていた。あまり穏やかな内容ではない。
「ヴァンの命を………?」
話を訊いてイオンは、心配そうにティアの方を見た。その視線を感じたティアは。
「いえ…… こちらの話しで……。」
その件に関しては、話したく無いようだ。口を閉ざしていた。……だけど ルークはまだ納得できず暫く騒いでいた。ヴァンの事を師匠せんせいと読んでいるのだ。そんな人の命を狙ったのであれば、簡単には納得出来るモノじゃないだろう。
だが、今は少し不味かった。
話に夢中になってしまい、3人とも背後から、気配を殺して近付くモンスターに気がつかなかった。
獲物を狩るように、忍び寄り……、ある程度距離を詰めた所で、獰猛な牙を剥き出しに、咆哮を上げながら飛びかかった。
「しまった! イオン様っっ!!」
ティアが真っ先に気付いたが、それでも遅すぎた様だ。もうモンスターは、イオンの側まで来ていたのだ。 イオンは、ティアの咄嗟の声を訊いて、振り返ったが、もう遅く、思わず、目も瞑ってしまった。
ルークも突然の事で、対処する事も出来なかった。
その獰猛な牙が、鋭利な爪がイオンに向かっていったその時、今度はイオンの周辺に壁、光の壁の様なものが現れ、イオンをモンスターの攻撃から護っていた。モンスター……、ウルフは、思い切り飛びかかった為、その勢いのまま壁に正面衝突し、吹き飛ばされた。
そして、直ぐ傍の森の茂みから、人影が現れた。
「あ、危なかった…… ほんと、危機一髪、間一髪だった。ふぅ、良かったよ……」
イオンを守ったその障壁。それはアルが放った障壁ミスティック・シールドだ。
声がする、傍まで行ってみると、村長の村の時の様に、彼らは騒いでいた。その光景は、村で見た時と何ら変わってない。そして、その後ろで、ウルフが近付いているのが見えた。3人は、夢中で気付いてない様子だった。
撃退するには、距離がまだかなりあったし、イオンに攻撃が迫っていたから、咄嗟に防護の譜術を使用したのだ。
まだ、その騒いでいる原因、状況が判ってなかったけれど、一先ずイオンの側まで行って、地面に手をついているイオンに手を貸す。
「ふぅ……、
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