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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第17話 少女達との出会い
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い…どれを見ても…
だが……亞愛は、不可解なものを見た。
自身の刃が……、空間を越えた次元の刃が男の……。
体まで届かなかったのだ。
なぜなら…
“ガキィィィィィ………!!!”
辺りに、衝撃波が飛ぶ。
その衝撃波は森の木々に辺りを切り裂いた。
モカにあたってないのが幸いだ。
そう男に、目の前の男に……。
止められたのだ。
それもこちらを見る事無く。
「……なっ!全てを切り裂く次元刀を……」
亞愛とジャックの間でまだ、不穏な気配が立ち込める。
……主に亞愛だけがまだ緊張している。
ジャックは、別の意味で本当に驚きを隠せずほんの数秒思考が停止してしまっていた。
そして……。
『…ッ!あ…ああ!いや ごめんごめん!このコ…モカちゃんだっけ? この子を見てちょっと驚いて……。』
ジャックは、慌てて手を下げた。
そしてモカを見る。
「え…?わ わたし…?」
モカは…まだ少し萎縮していた。
自分自身呼ばれて、少し驚いていたようだ。
ジャックはモカを見て、穏やかな表情になる。
『……そうだよ。 君は… ひょっとして君 アカーシャの…アカーシャのコ…なのかな?』
……一目見たときからジャックは解っていた。
この子が……アカーシャの子供なのだと。
けれど……モカ本人から聞きたかったんだ。
帰ってきた言葉は……。
「…あ! …ああ! そうだ 」
モカは、隠すことなく即座に答えた。
(……隠しても意味はないから問題ないな。それにこの人は母さんに会いに来たって言ってたし。)
モカはそう判断したようだ。
……温かい感じがするんだ。
話をしてみてそれは確信した。
ジャックは、モカからそれを聞いたその時。
はじけたように、ジャックは動いた。
考えた行動じゃない。
ただ……頭の中が真っ白になったんだ。
“ギュッ…………”
ジャックは、モカに抱きついてしまったのだ。
「…ッッ!!」
モカは、いきなり抱きつかれたことに驚いてしまって固まっていた。
そして、重度のシスコン…である?亞愛は…
「こらーーー!!あなた!いきなり、モカに何するのよっ!」
亞愛は、いきなりモカに抱きついてきた男を罵倒した。
ジャックはそんな亞愛の言葉を聞いて“はっ”と我に返り。
『あ……はははは ごめんごめん! その……うれしくてね…… モカ… モカちゃんか いい名…だ。』
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