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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第二十話 オペレーション・マルス@
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両脚を通したい欲望にかられる。

(少し……そう、少しだけ試すだけなんだ……)

 そう心の中で自分を正当化し、固定台に手をかけたその時だった。


「――ジェットストライカーを使っても、魔法力の減衰はどうしようもできません。坂本少佐」


「……見ていたのか、沖田」
「はい。少佐が素振りをしていた時からずっと」
「そうか……」

 それっきり、坂本は大きく肩を落として黙り込んでしまった。
 悔しさ、諦観、絶望……ないまぜになったそれらを何と呼べばいいかもわからぬまま、坂本はF-15から離れ、格納庫の外へと出た。

「――わたしが初めてウィッチになった時、まだわたしは自分の魔眼すら満足に扱えなかった」
「え……?」

 唐突に始まった独白に和音は困惑するも、坂本は月を見上げたまま続けた。

「満足な魔法技術も持たないまま扶桑海事変に突入し、それからは遣欧艦隊の一員となって戦いの中で生きてきた。戦いが、空がわたしの全てだったんだ」
「…………」
「なのに、気がつけばわたしはもう二十歳だ。魔法力が消えてしまえば、もうわたしの居場所は無くなってしまう。ミーナや宮藤たちと一緒に飛べなくなってしまう。それが、たまらなく悔しかったんだ……」

 嗚咽すら混じるその独白が終わった時。和音は寂しそうに笑った。

「……そんなこと、ないですよ」
「な――に……?」

 砂浜に腰を下ろした和音は、今までに見せた事の無い不思議な表情で語り始めた。

「少佐、わたしはこの時代の人間じゃありません。そんなわたしを迎えてくれた501があったからこそ、今わたしは生きているんです。この501こそが、今のわたしにとってはたった一つの居場所であり、存在の証明です」

 でもね、といって和音は続けた。

「もし、この501が無くなってしまったら、もうわたしはどこへも行けません。魔法力があったって、わたしの居場所は無くなってしまう。今度の作戦が成功してもしなくても、きっと501は解散するでしょう? そしたらもう、わたしはそこで終わりです。でも、坂本さんは違うじゃないですか」
「沖田、お前……」
「待っている人がいる。守りたい人がいる。守ってくれる人がいる。そういうものすべてが、坂本少佐の居場所なんじゃないんですか?」
「わたしは……」

 そうだ。空に居る時も、戦っているときも、常に自分の周りには誰かがいたのだ。
 それは、坂本美緒にとっての居場所と言ってもいいのではないだろうか?

「わたしにそんなものはありません。この時代でわたしを待っていてくれる人はいません。守ってくれる人もいません」

 一瞬袖で顔を拭った和音は無理に笑顔を取り繕って坂本に向き直った。

「こんなの可笑しいですよね。帰る場所も
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