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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第二十話 オペレーション・マルス@
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」
そう言われれば、バルクホルンとて黙らざるを得ない。
その現実を、バルクホルンも身に染みて知っているからだ。
「もし作戦が失敗すればロマーニャをネウロイに明け渡し……501部隊も解散になるわ」
「なんだって!? そんな馬鹿な話があるものか!! ミーナ、まさかそんな作戦に納得して帰って来たのか!?」
今度こそ怒りを露わにしたバルクホルンを、ミーナが一喝した。
バルクホルンですら怯む剣幕に談話室の空気が凍りつく。
「そんなわけがないでしょう!? これしか……これしか今のわたし達にはできないのよ……!!」
ぐっと拳を握って声を絞り出すミーナからは、悔しさと無力感がありありと見て取れた。
だがこれは事実なのだ。戦火に次ぐ戦火、過酷な撤退線をも強いられた今の欧州にこれ以上戦い続けるだけの余力はない。ここで決着をつけねば破滅への道を転がり落ちるしかないのだ。
「そ、そんなのイヤだよぅ……シャーリー……」
「大丈夫。ルッキーニの故郷をネウロイなんかに渡すもんか。必ず解放してみせるさ」
「そうですよ!! 勝てばいいんです!! わたしたち十二人ならきっと勝てます!!」
「そうだよね。勝てばいいんだもの」
次々と溢れる言葉にバルクホルンは呆気にとられた様な顔をし、そして安堵したような、困ったような笑みを浮かべて腰を下ろした。
「そういうことだよトゥルーデ。なぁに弱気になってんのさ?」
「な!? 違うぞハルトマン!! わたしはたとえ最後の一人になっても戦うからな!!」
「あら、一人になんてさせないわ。わたしたちは十二人全員でストライクウィッチーズよ」
たとえどんな時でも十二人全員が揃っていることに意味がある。そう言ってミーナは笑った。
「作戦の概要は以上です。作戦の発動は明日の午後。各自それまでに十分英気を養っておいてください。では解散」
――そして全員が寝静まった夜
「オペレーション・マルス、か……」
その名前を知らない人間はいない。たとえウィッチでなくとも、学校の教科書をめくれば必ず出てくる言葉だ。欧州の危機を救い、戦争の膠着状態を打ち崩した一大決戦。その先鋒を担った大和の武名は、和音の時代になってさえ語り継がれている。
和音の持っていた教科書では、連合国艦隊を率いて突撃を敢行し、対ネウロイ用徹甲弾を斉射して勝利をおさめ、負傷者の救出にあたったとされてる。
「わたしは……どうなるんだろうな」
もし作戦が失敗すれば、間違いなくロマーニャ全土はネウロイの手に渡り、501統合戦闘航空団も解散するだろう。そうなれば、和音の居場所は無くなってしまう。
しかし、作戦が成功したところでどうなるというのだろうか。ロマーニャを解放できた
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