暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D―魔法使いのキセキ―
旧校舎のディアボロス
第07話
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訓練も受けているはず。今のイッセーでは太刀打ちできるわけがない。俺建てどれくらいできるかわからない。
「悪魔祓いに殺された悪魔は無に帰る・・・無くなるのよ。これがどういう事かわかる?」
 無に帰すか。分かるわけがない。無いのだから。有るのなら知るすべはあるだろう。ましてや亡くなったことすらない俺が無くなることを想像することなんて。
「朔夜も居たのなら止めて頂戴」
「すみません。俺も認識が甘かったようです」
 今度からはもっと注意するとしよう。
「ごめんなさい。熱くなりすぎたようだわ。でも気を付けてね。それだけ危険だったのだから」
 部長が謝罪するが、それだけ俺たちが心配だったんだ。仕方ない。
 空気が重くなっているので少し軽くしてみよう。
「まぁ、言い訳させてもらえるのであれば、イッセーは決めたことはそう簡単に覆りませんよ。更にいうのなら注意すら忘れ突っ走る。それでどれだけ俺が苦労したことか」
 軽い口調でそんなことを言う。冗談のように聞こえるが事実である。
「ってまて!それだと俺がかなり迷惑をかけたみたいじゃないか!!」
「ほう、迷惑をかけてないと?自分の過去を振り返ってみろ」
「・・・なにかあったか?」
 目が泳いでいる。覚えているみたいだがスルーしようとしているのが分かる。
「なら思い出させてやる。あれは小学校三年の夏・・・」
「わぁああああああ!!!やめてくれ!!!」
 叫びながら俺の話を遮る。
「この話は嫌か。なら中学二年・・・」
「すまん!俺が悪かった!!だからやめてくれ!!!」
 土下座である。まぁ、自分の恥ずかしい過去なんて知られたくないし、ましてやそれを本人が聞くなんて貯まったもんじゃない。
「その話、すごく気になるわね」
「何があったんだい?」
「・・・気になります」
 他のメンバーは興味深々だ。だがもうやめておこう。
「まぁ、それはまたの機会に」
「そう、ざんねん」
 土下座までして話すなんて俺はそこまで外道ではない。状況によるが。
「ただ、少し気になることがあるんですが」
 空気が変わったところで少し話を戻す。
「何かしら?」
「今日案内した教会、ずいぶんと前に使われなくなっているんです」
「・・・それは本当?」
 部長の顔が険しくなる。
「ええ、昔肝試しに使ったことがあるくらいです」
 あそこは小学校に入る頃にはすでに使われなくなっていた。
「そう、少し調べてみるわ」
「お願いします」
 警戒するに越したことはないだろう。
「あらあら、お話は済みましたか?」
 朱乃さんが現れ、部長の側に行く。
「朱乃。何かあったの?」
 その問いに朱乃さんは表情を曇らせ答えた。
「はぐれ悪魔の討伐が大公より依頼されました」
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