旧校舎のディアボロス
第07話
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がとうございます」
声からして同じくらいだろうか。イッセーの手を取り立ち上がる。
その時に風が吹き、シスターのヴェールが飛ばされる。
反射的にそのヴェールをつかんだ俺は彼女の方を見る。
そこにはまさしく金髪碧眼の美少女と呼ぶにふさわしい容姿があった。
「はい、これ」
「あ、ありがとうございます」
俺はシスターにヴェールを渡す。それにしてもイッセーが静かだな。
「・・・どうかしましたか?」
シスターも気になったのかイッセーに問いかける。
「ご、ごめん。えっと・・・」
たじたじに答える。どうやら見とれていたようだ。確かに彼女はイッセーの理想の女子像にピッタリだ。
「旅行ですか?」
俺はこけた時に投げてしまったであろう旅行鞄を見ながら質問する。
「いえ、今日からこの町の教会に赴任することになりまして・・・あなた方もこの町の方なのですね。これからよろしくお願いします」
どうやら、彼女はイッセーが悪魔だという事には気づいていないようだ。
「ただ、道に迷ってしまいまして・・・尋ねようにも日本語がうまくしゃべることができなくって・・・」
そうだ。今喋っているのは英語だ。イッセーは悪魔の力で英語のみならず世界中の言葉を話すことが出来る。こいつは自分は日本語で話しているだろうが彼女には英語に聞こえ、彼女の英語は日本語に聞こえているだろう。
俺は普通に英語を聞き、英語で話している。英語は教授に仕込まれていて得意だ。もっともほかの言葉は無理だが。
「教会なら知ってるかも」
イッセーがそう呟く。まさか、教会まで案内するつもりか。
「・・・おい、まさか案内するつもりか?自分が悪魔だということを忘れたか?」
「だからって、このままほっておけるかよ」
俺たちは小声でやり取りをする。どうやらイッセーの中では案内することは決まってしまったようだ。
「本当ですか!ありがとうございます。これも主のおかげですね!」
どうやら彼女の中でも決まってしまったようだ。
「はぁ・・・近くまでだ。教会が見える位置にまで案内したら戻るぞ」
「ああ、サンキュ」
◇◆◇
教会まで向かう道の途中、一人の男の子が泣いていた。
「うわああぁぁーーーん!!」
「大丈夫?ともくん」
どうやら転んで怪我をしたようだ。だが、母親らしき人もいるみたいだし大丈夫だろう。
俺がそう思っていると、シスターは男の子のもとに駆け寄った。
「男の子が泣いてはダメですよ」
そういいながら頭を撫でる。意味は通じていないだろうがその優しさにあふれる言葉を聞き男の子も落ち着く。
一通り撫でたところで怪我をしている膝に手をかざす。
すると淡い緑の光が現れ、その光が怪我を治している。
その光に俺の神器が反応する。あれは部
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