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グランドラインをドライブしよう 〜目的地はラフテル〜
ラフテルは僕が見つけます
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結論から言うと悪魔の実は腐っていませんでした。
それでこの悪魔の実なんですが、せっかくだから食べることにしましたが……味はこれまで食べたことがないほどに不味かったです。悪魔の実なんてもう二度と、頼まれたって食べないと心に誓いました。
「いや、すでに能力者になった者が更に悪魔の実を食べると死んでしまうぞ?」
ええ、ですから絶対に食べません。
お祖父さんが言うには僕が食べた悪魔の実は「エネエネの実」というらしく、エネエネの実を食べた僕は体から様々なエネルギーを発生させることができる「エネルギー発生人間」になったそうです。
発生できるエネルギーには熱エネルギー、物を温めたり冷したりできるエネルギーもあるようで、試してみると本当に手のひらがあり得ないほど熱くなったり、氷のように冷たくなりました。
これは凄いです。この力があれば薪を使わずにお風呂を沸かせますし、夏はかき氷が食べ放題です。
「……あー。喜んでいるところを悪いが、ちょっと庶民的すぎやせんか?」
何を言うのですかお祖父さん? 薪代だってばかにならないんですよ? この力で薪代を節約すればその分、食費に回せるんですよ? お祖父さんが好きなお酒だってもっとたくさん買えるんですよ?
「素晴らしい能力じゃな」
僕の説明を聞いてお祖父さんは何度も深く頷いてくれました。よかった。どうやらこの能力の素晴らしさがちゃんと伝わったようです。
そういえばお祖父さん。十年前、一体どんな状況で海に流されていた僕を見つけたのですか? 釣りでもしに海に出ていたのですか?
「いや、十年前のワシは『グランドライン』から故郷であるこのイーストブルー(東の海)に帰ろうとしていた時にお主を見つけたのじゃ」
グランドラインって、あの海賊王ゴールド・ロジャーが制覇したっていうあの伝説の海のことですか? お祖父さん、グランドラインに行ったことがあるんですか?
「うむ。ワシは若い頃は冒険家として世界中を旅しておってな、最後に旅をしたのがあの伝説の海、グランドラインだったのじゃ」
そうだったのですか。お祖父さんの昔話なんて初めて聞きましたよ。グランドラインを旅してきただなんて凄い冒険家だったのですね。
「いや、そうでもない。ワシは結局あの島、『ラフテル』を見つけることが出来なかったのじゃからな」
ラフテル?
「そう。グランドラインにある海賊王ゴールド・ロジャーのみが発見したという島で、そこには彼の財宝“ひとつなぎの財宝”が眠っているという話じゃ。ワシも昔は世界中を旅して様々な島や新大陸を発見して、自分こそが世界一の冒険家だと思っておったが、ついにはラフテルを見つけることができんかった……」
この時のお祖父さんの表情は寂
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