クロスオーバー
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ないと思いながらも踊り続ける。ショーが終わり、出演スタッフの紹介となるとショーのスタッフがステージに並ぶ、ウミはいつものように後ろのほうに並んで自分が紹介される番を待つ。待っている間にも目眩を感じるウミ、朦朧としてくる意識。
パールの「弁天町のモテ男ウミですー!」のアナウンスに同期して3回程目の前が
真っ暗になり、ウミの意識は遠ざかっていった・・・
午前3:50「Honey」エレベーター内
間髪を入れず意識を取り戻すウミ、しかしそこはエレベーターの中であった。
気を失っている間にもう店が終わり、エレベーターに載せられたのだと思った。
だが、周りには誰もいない、しかも体には凄い違和感、とりわけ胃が痛かった。
エレベーターの上を見るとモニターが有り、モニターには上を見上げる涼子が映って
いた。
「エーッ!何これ??――」
午前3:50 ショーパブ「OLIVE」店内
涼子は朦朧とした意識の中、「OLIVE」の店内で意識を回復した。
ステージの後ろにいたが、誰かに押され前につんのめった。
つんのめって下を見た瞬間、半ズボンで網タイツにスニーカーを履いてる足が見えた。
(何これ??しかも筋肉質な足!)しかも体には凄い違和感があった。
「B卓4番のお客様からも頂いておりますー」とのパールの声で振り返ると、パールが
自分を見て促している姿が見えた。戸惑っていると、後ろから誰かに支えられてB卓4番につれて行かれてチップの千円札3枚を受け取らされてしまった。
午前3:52「Honey」エレベーター内
「エーッ、エーッ」と繰り返しながらウミがモニターに向かって手を動かすと、モニターに映る涼子もまったく同じ動きをしていた。しかも自分意外にエレベーター内には誰も
居ない。エレベーターの扉のステンレスの部分に顔を映すと、そこには涼子が映っていた。
現実のように思える感覚だが、到底受け入れられない現実、たが外に出てここが店の近所「涼子の店の入口」だとわかると、とにかく店に走った。
だが走りだした途端に転んでしまった、ヒールの高い靴で全力疾走は無理だった。
「痛ってー!」膝を擦りむいてしまった。
10分後、「涼子になったウミ」が「OLIVE」のエレベーター下にいた。
腕時計を見ると4:15を指していた。
慌てて上に向いた矢印のボタンを何回も押し、エレベーターに乗った。
3Fに到着して扉が開き、急いで店に入る。店の中はショーの後のスタッフ紹介になっていた。ステージに近づくと後ろの列に自分の姿が見えた。
自分に気が付いたスタッフに「涼ちゃん一人?」と聞かれたので「僕は涼ちゃんじゃない!」と答えてしまうウミ。
呆然としながらも席に案内されてしまう「涼子になったウミ」。
スタッフ紹介が終わり、ステージから自分――自分の姿を
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