3部分:第一幕その三
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それで出て行けって言われてたんだよ」
「いつものことじゃないの?」
スザンナはそれを聞いても至極穏やかであった。
「毎回毎回そういうことの繰り返しじゃない」
「若しその時も奥方様のおとりなしがなかったら」
「それも一緒じゃないの?」
それだけ同じことを繰り返しているケルビーノだった。
「結局は」
「何か随分冷たいね」
「だってバルバリーナだけじゃないですよ?」
実際にかなりクールな口調のスザンナだった。
「私にも奥方様にも色々と見たり声をかけたりしているわよね」
「奥方様はあまりにも気高くて」
「御立派な方よ」
実際彼女はその伯爵夫人の侍女なので彼女のことはよく知っていた。彼女にとってスザンナはただの侍女ではなく頼りになる親友でありパートナーであり参謀でもあるのだ。
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