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IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第06話
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監視。俊吾くんが簪ちゃんに何かしないようにね」
何かって何やねん。
「もし、何かしてたら?」
「うふ……聞きたい?」
楯無は妖艶な笑みでそう言った。
「いえ、全力で遠慮させていただきます!」
「あら、残念。ねっぷりと教えてあげようと思ったのに……」
おおう、ある程度距離が空いてるからゾワゾワこないと思ってたけど、甘かった……。寒気レベルになったよ。
「今日の簪ちゃんも見ててとっても楽しかったわ」
楯無は今日の整備室の風景を思い出しながら言う。その顔は優しい笑みで包まれている。
「あんなに喋る簪ちゃん見たのいつぶりかしら…………。凄く懐かしかったわ。それに、あんな事も言ってたしね」
……あんな事?何かあったっけか?
俊吾は今日の出来事を思い出すが、話題になりそうな事は無かったと思った。
「……もしかして俊吾くん、分からないの?」
「わからないも何も……今日は何もなかったかと」
「一夏くんの事言えないじゃないかしら………………まぁ、簪ちゃんも言い方がアレだから仕方ないかもしれないけど……」
一夏の事言えないって俺が空気読めないとかそんな感じか?いや、俺は空気読んでるはず…………読んでるよね?
「まぁ良いわ。あとは、簪ちゃんに任せましょ」
どこか仕切り直すように楯無は言った。
「それで、俊吾くんは私に何かして欲しいことある?」
「……何ですか、藪から棒に」
「私のお願い聞いてくれたから、一つくらいだったら何でもお願い聞いてあげてもいいわよ?」
上から目線なのは気にしちゃダメですよね……。と言うか、正直言ってお願いなんて一つしかない。
「じゃあ、部屋に来ないでください」
「え〜、それじゃあ私ここに来れないじゃない」
「部屋にさえ来なければ良いんですよ。別に学校内だったら会いに来てもいいですから、ここに来るのはやめてください」
俺の唯一の憩いの場なのだ。部屋に来るのはどうにかして欲しい。一人部屋になったことだし。
「そんなこと言ってると、生徒会長権限で私、この部屋に越してくるわよ」
「生徒会長権限って……何ですかそれ」
「学校のことだったら、大体の要求は通るわよ」
「そんな権限あっていいのか……」
「何だったら、権限使わなくとも、この部屋に引越ししてくる理由なんていくらでもでっち上げるけど?」
「すいませんでしたごめんなさい別な願いにするので勘弁してください」
俊吾は全力で土下座をした。負けが決まったのだ。屁理屈で教師を言いくるめるのはこの人だったらやりかねない。そう判断し、直ぐに白旗をあげた。
「そ、そんな全力で断らなくても……………私、そんな嫌われてるのかな」
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