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IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第06話
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変えたの失敗だったかな……。無理してでも、シャルルと一緒の方が良かったかも。いやでも、あのゾワゾワを感じながらの生活は辛いものがあるな……。まぁ、多少面倒でも一人部屋だから良いか。
「失礼なこと考えてない?」
「いえいえ、そんなことありませんよ」
この読心術どうにかならないものか……。あ、それとも俺が考えてること顔に出やすかったりするのか?次はポーカーフェイスを決めよう。うん、そうしよう。
俊吾はそんな決心を心の中で行った。楯無は話すタイミングを伺っているのか、少しソワソワしている。
「あの、俊吾くん。今日は話があるんだけど……」
「分かってますよ。簪さんのことでしょう?どうせ見てるだろうから、今日来ると思ってましたよ」
その台詞に楯無は一瞬呆け、そして、いつもの調子に戻った。
「そうよ〜、俊吾くんは察しがよくて助かるわ〜」
いつもの調子には戻ったが、直ぐに顔がいつもとは違う笑顔になる。
「……ありがとうね、簪ちゃんのこと」
そう言う楯無は、とても優しそうな笑顔をしていた。
「俺は頼まれたことをしただけですよ」
俊吾は素っ気なく返した。面と向かってお礼を言われ、恥ずかしかったのだ。
「そうね……私が頼んだんだからお礼言うのはおかしいわよね……。でも、簪ちゃんの様子を見ると、自然とお礼の言葉が出ちゃうのよね……」
どこか悲しさと嬉しさが混ざったような声で言う。
「楯無さん、俺はあくまで背中を押したに過ぎませんよ。簪さんだって、自分のやり方に疑問を持っていたわけですし。俺が何もしなくとも、一人で前に進んだと思いますよ」
「確かにそうかもしれないけど、一人で進む道が必ずしも正しいとは限らないでしょ?」
「それを言ったら、俺が別な方向に進ませるかもしれませんよ」
「それはありえないわ。俊吾くんって正直で嘘なんて言えないじゃない」
何か貶されてる気がするな……。確かに嘘は苦手だけどさ。って、俺って顔に出やすいんだな、楯無さんの言ってるセリフを考えると。それで心読まれるのか……。
俊吾が一人で解決した後で、楯無が続ける。
「私もね、どうでもいい事を考えてる人に大切な妹のこと頼まないわよ。信頼してる人じゃないと頼まないわ。この言葉の意味わかる?」
「俺のことを信頼してくれて嬉しいですけど……」
「けど?」
「……いえ、何でもありません」
初めて会った人間をそこまで信頼するってどういう事なんですか?とは聞けなかった。何故だか分からないが、その言葉が出てこなかった。
俊吾は少しネガティブになっていたので、話題を変えようと口を開いた。
「そういえば、今日も覗き見てたんですか?」
「覗き見るなんて酷いな〜。監視よ
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