旧校舎のディアボロス
第06話
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?」
「はい、部長」
「イッセーも準備はいい?」
「大丈夫です!」
イッセーは自身満々のようだが、俺は不安がぬぐえない。契約が取れるか等ではなくもっと別の不安が。
「いい返事ね。じゃあ、行ってきなさい!」
部長が言うと同時に魔法陣が眩い光を放ちイッセーの姿が見えなくなる。
そして、そこにはイッセーの姿が・・・あった。
「あ・・・あれ?」
イッセーが唖然としている。
小猫と朱乃さんはいつもと変わらない無表情と笑顔だが、祐斗は苦笑い、部長は頭に手を当てている。
俺も部長と同様に頭に手をやり息を吐く。
「そんな気がしてた・・・」
「イッセー、あなた魔法陣で依頼主のもとに跳ぶことが出来ないみたいなの」
「へ?どうしてですか?」
呆けた声を上げながら質問してくる。理由は単純だ。
「はっきり言うとあなたの魔力量が全くないのが原因ね」
「えっと・・・そんなことって有りえるんですか?」
「まず、有りえないわね。子供でも足りる量の魔力で十分だもの」
「ということは、イッセーの魔力量は子ども以下って事か・・・」
「・・・無様」
少し安心した。悪魔は魔的な存在だ。魔力が無いなんてことがよくあったらそれはそれで困る。
結構小さな声でつぶやいたはずなのだが、静かな部室では聞き取ることが出来たらしい。
イッセーは俺と小猫の言葉が槍のように刺さり膝を折る。
「子ども以下って・・・そんな・・・」
「朔夜君はこうなることが分かっていたのかい?」
「予測はしてた。半人前とはいえ魔法使いを自称してるんだ。漠然な感じで魔力は量れる」
今まで他人の力を量るなんてことはしたことがなかったため漠然とした感じでしか分からないが部員のメンバーの魔力は一応わかる。
上から順に部長、朱乃さん、俺、小猫、祐斗、イッセーだ。俺と朱乃さん小猫の間は結構開いている。祐斗とイッセーの差もかなり開いている。俺は神器を使うのならトップに立つことはできるが。
まぁ、法力と魔力は違う物だから比べていいのかわからんが。
「イッセー、依頼主を待たせるわけにはいかないわ。至急自転車で向かって頂戴」
「自転車って!そんな悪魔いったいどこにいるんですか!!」
「ここにいるな」
「・・・」
イッセーの叫びについ反射的に返してしまい、小猫は横でイッセーを指さす。
「うわあぁあぁーーーーん!いってきまーっす!!」
涙目になりながらイッセーが走り去る。
「悪魔っていつから宅配ピザになったんだ?」
「宅配ピザって・・・」
「・・・あれと一緒にしないでください」
俺の言葉に祐斗は苦笑し小猫は辛辣な言葉を残す。
「今回のケースは前代未聞なことなのよ。あなたは大丈夫よね?」
「魔力の無い魔法使いは魔法使いとは呼ばないでしょう。そ
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