暁 〜小説投稿サイト〜
フィガロの結婚
26部分:第三幕その三
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
「奥方様にお花を」
「さあ。だから」
 掴んだままのケルビーノの手をグイ、と引っ張ってみせた。
「行きましょう。私に任せてね」
「う、うん」
 ここはバルバリーナに引っ張られていくケルビーノだった。その上にあるバルコニーのあるあの伯爵夫人の部屋では部屋に戻っていた夫人が一人でいた。そうして昔のことを思い出しながら物思いに耽っているのだった。
「スザンナは来ないのね」
 まずはスザンナのことを想う。
「あの人とのやり取りがどうなったのか気になって仕方がない。申し出は大胆過ぎるではないかしら。それが悪いようにはならないかしら」
 そうしてさらに想うのだった。
「あの人にとっても私にとっても。それにしても」
 想いはさらに続く。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ