第二十八話 夜明け
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陽電子リフレクターによって防がれ、ミサイルや砲撃による迎撃によって離れざる得ないものだった。
「落ちろォォォ――――――!!」
砲撃が放たれる度に被害が広がる。最早、デストロイのパイロットは正常な判断能力も欠けているのだろう。味方であるはずのウィンダムやダガーLの部隊にまで被害が及び始める。おそらくそれを止めれるであろうネオもアウルも今は戦場を離れている。より正確に言うならネオは母艦に帰還せざる得ない状況であり、アウルはアビスを破壊されてベルリンの一角で撃ち落された状況だ。
一歩間違えれば自身の戦友や上官すらも巻き込むような攻撃を放ち続けるスティング。目は充血し、思考は戦闘に殆ど割かれている。以前の冷静さを持った彼と見比べ、明らかに異常の域と言えるだろう。
「死ね、死ね、死ねェェェェッ――――――!!!」
何故彼がこうも変わったのか?記憶を消去したことが原因なのか?或いは、別に要因があるのかもしれない。しかし、今は戦闘が続いており、誰もそんなことに思考を割く余裕は無い。
『アンタは、なんでそんなに簡単に無抵抗な人たちを、殺せるって言うんだよォォォ―――!!』
既に覚醒していたキラやアスランのように、シンもSEEDを覚醒させる。エクスカリバーを分離させ、片方のエクスカリバーを投げつける。無論、あくまでそれは囮であり、インパルスはそのまま突撃するように攻撃を開始した。真っ向から攻めようとしたインパルスに反撃を与えようとするデストロイ。しかし、そうやって注意を引くことこそがシンの本当の目的だった。
ひきつけられたデストロイは注意がインパルスに偏り、セイバーが後ろから一気に襲い掛かる。その腕にはインパルスが投げつけたエクスカリバーが握られており、それはシンとアスランによる見事な連係プレーと言えた。咄嗟に気づいたデストロイは外していた片腕を使って迎撃するものの、大きく傷をつけられる。この戦闘において初めてといってもいい致命傷だった。
『ナイスだぜ、二人とも。巧いじゃねえか!』
そんな中で彼等のその異常ともいえる覚醒についていけているハイネは、ある意味では彼ら以上に卓越した技量を持っているのだろう。しかし、如何にハイネが優れていようとも、グフの方がその要求された行動に追いつくことが出来ずにいる。
セカンドシリーズであるセイバーやインパルスはギリギリで彼等の要求に応えていたが、グフは遂に悲鳴を上げた。
『クソッ、しまった!?』
『ハイネッ!』
フライトユニットの不調か、修理に不具合があったのか、はたまたエネルギー不足によるものか、それとも他に要因があったのか。何にせよ、グフは墜落をしはじめ、動きを明らかに鈍らせる。そして、そんな相手を見逃す筈も無く、デストロイは一気に砲撃を集中させる。
『グオォ
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