24部分:第三幕その一
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伯爵はまずはスザンナの言葉に頷いてからまた述べた。
「持って行くといい。テーブルの側に置いてある」
「わかりました。それではすぐにお返しに」
「それには及ばぬ」
伯爵はそれはいいとしたのだった。
「後はそなたが持っていればいい」
「私がですか?」
「そうだ」
こうスザンナに述べてきた。
「そなたが持っているといい」
「私には必要ないと思いますが」
「それを手に入れたうえに愛しい花婿を失うことになるかも知れないのだぞ」
真顔であるが明らかに脅しをかけての言葉であった。
「そうなった場合必要だと思うが」
「その場合はマルチェリーナさんにお返しします」
スザンナはまずは平然と言葉を返した。
「伯爵様が私に下さると約束されたお金で」
「待て」
伯爵は今のスザンナの言葉にぎょっとした声で問い返した。
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