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デート・ア・ラタトスク
精霊のいる世界
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「……名、か――そんなものはない」

どこか悲しげに、少女は言った

「―――――っ」

「……名前が、無いの?」

その時、士道とエミルの目が初めて交わった
それと同時に、名無しの少女が、ひどく憂鬱そうな――まるで、今にでも泣き出してしまいそうな表情を作りながら、二人に向かって剣を降り下ろす

「っ!魔神剣!!」

そこに間一髪でエミルが剣を抜き、魔神剣で少女の降り下ろした剣にぶつけ、威力を相殺する。だが、あまりの力にエミルはよろめき、しりもちをつく。すると、そこに士道がエミルと少女の間に入る

「ちょっ………、待った待った!」

「……なんだ?」

「な、何しようとしてるんだよ……っ!」

「それはもちろん――早めに殺しておこうと」

さも当然のように言った少女に、顔を青くする

「な、なんでだよ……っ!」

「なんで……?当然ではないか。だって、お前とあいつも、私を殺しに来たんだろう?」

「………っ、そんなわけないだろ」

「……僕らは君を殺しに来たんじゃない」

「―――――何?」

そう言った士道とエミルに、少女は驚きと困惑が入り交じったような目を向けてきた
だが、少女は直ぐに二人から視線を外し、空に顔を向け、二人もつられるように目を上方にやると―――

「「はぁ!?」」

二人は声を合わせて驚く。何しろ空には奇妙な格好をした人間が数名飛んでおり、手に持っていた武器から、士道とエミルと少女にめがけてミサイルをいくつも発射してきたのだ

「ぅ、わあぁぁ――――――!?」

「士道!!(ドクン!!)ぐっ!………落ち…着い……て」

エミルは士道を助けようとしたが、突然、心臓がドクンとはねた。そして、頭から声が響いてきた

『おい、小僧。聞こえるか?』

「……ラタ、トスク…?一体、僕に何が?」

聞こえた声は、エミルのもう一つの人格ラタトスクの声だった

『小僧、あの飛んでるやつらは敵か?』

「……うん、多分そう…だと、思う」

『なら、一暴れしていいか?大丈夫だ。殺さない程度にやる』

「え!?……ちょっと、待っ………て……」

エミルはラタトスクの声を聞いた後、意識が無くなり、倒れこんだ







―――――――――――――――――――







エミルは目が覚めると、ミサイルは直前まで来ていた。すると、エミルは目にも見えない速さで剣を手に取り、ミサイルを破壊する

「くくく……はぁ―――はっはっはっはっは!!!!」

士道と少女は驚いていた。さっきまで優しそうなエミルが急に別人のように豹変しているのだから
また、ミサイルが飛んでくるが今度は避けて、上空で空を舞っている人
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