第3話 マイホーム
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に食べさせようとするから大変だった。全部、サンチョさんが作ったらしい。すごいって思う。
隣のベッドの上で身体をこちらに向けてサトチーにいさんが言う。
「……ああ、おまえ分かってなかったのか。そりゃあずっと旅してたんだし、しょうがないか」
いいか? と前置きして教えてくれる。この村がぼくたちの帰る村なんだと。これまでは色んな場所に行ってきたが、これからはこの村に「住む」のだと。
……正直よくわからなかった。
「根無し草の旅ばかりしてきたオマエには分かりにくいかもしれないけどな」
サトチーにいさんには分かることらしい。
「まぁ、この村にずっといられるかは……なんでもね」
と小さく言ってサトチーにいさんはこの話は終わりとばかりに、布団をかぶった。
もう、眠ろうということなのだろう。しんっと静まり返る部屋で、揺れる蝋燭の灯が何だか寂しかった。
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