はじまった彼との(アイツとの)りあるおにごっこ
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がってるわよ?」
「あぁ、それはすまない。それは移動しながら説明しょう」
歩き出した父に逢わせて私も歩き出す。父は大分はや歩きだったが私は文句を言わずについていく。
「アリサ。今日いらっしゃるお客様の名前は知っているな?」
「えぇ、武田様ご夫婦、山田様ご家族、豊田様、ミスタージョージ、ミスターエドモンド、その他ウチの所有する会社と関わりのある各業界の方々よね?」
「そうだ。そしてあと30分足らずで到着されるのは日本の水比奈財閥と肩を並べる六道財閥のご家族だ」
「・・・ホント?」
父が話す六道財閥は飲食業、ホテル業、貿易業、など幅広く、運営しており、世界に様々な医療器具、薬品を排出している水比奈財閥と肩を並べる世界屈指の財閥だ。
その財閥の本家である六道家の人間がくるのだ私にも自然と緊張が走る。
「いつもならこの規模のパーティーには参加しないんだが先程、こちらに向かっていると連絡があった」
その為、皆が慌てて受け入れの準備をしているのだ。
「私はパパと一緒にご挨拶とお相手をすればいいのね?」
「そういうことだ」
そういうことなら私もバニングス家の令嬢として父のサポートをしなければならない。思考を切り替えた私は
後ろをついて歩く鮫島に肩掛けを渡して姿勢を正す。
「鮫島。六道様がいらっしゃるまでに衣装を着替えます。確か淡いオレンジ色のドレスがありましたね。ヘリポートに一番近い部屋に準備させてください。メイクスタッフもお願いします。私が自分の部屋に向かうより早いはずです。あと今、お出ししているお料理を全て新しいのに取り替えてください。確か今は洋食がメインで出てましたね?」
「ハイ、原作は3対7の割合でお出ししています」
「和食を1割増やす形に変更してください。テーブルクロスを変えたい所ですが他のお客様がいらっしゃるので諦めます。配置に工夫とスタッフに最善の注意を呼び掛けてください。またくれぐれも他のお客様に不思議がられないように」
「畏まりました」
鮫島が離れていく足音を耳で聞き届けつつ私は歩みを早める。
「なかなか板についてきたな」
「私(わたくし)もバニングス家の一人ですわお父様」
「その調子で頼むぞ」
父に頭を撫でられた後に私は迎えにきたスタッフの案内でヘリポートに一番近い部屋に辿り着く。中には指示した通りにドレスとメイクスタッフである女性が控えていた。
「薄すぎないナチュラルなメイクを、時間がありませんので手早くお願いします」
ドレスを着替えながらスタッフに指示をだす。
メイクをしている間、私は少しだけ思考を現実と切り離す。
頭の中を駆け巡るのはパーティー会場の料理等の配置。何か漏れはなかっただ
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