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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
一部:超絶美少女幼年期
三十八話:敵情視察は大切です
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言。

「なんじゃ、其方は?我が子デールに、挨拶に来たのですか?おほほほほ。其方は幼いのに、なかなか目先が利くと見える。兄のヘンリーより、このデールのほうが、よほど次の王に相応しいと。そう、思ったのですね?おほほほほ。……陛下も、早くお諦めになれば宜しいのに。肝心の当人に、その気が無いものを。無理強いしても、誰も、幸せにはなれぬものを……」

 前半はゲームまんまでしたが、後半の独り言的なそれは、なんでしょうか?
 なんか王妃様も若干、キャラ違くね?

「……其方は、美しい子供じゃの。身分さえ釣り合えば、デールの妃にしても良さそうじゃ。どうかえ?」

 いや、そういうのは、結構です。

「おうひさまは、えらいおうちのこじゃないと、ダメなんですよね?わたしは、ただの、むらのこどもですから。おうじさまとは、つりあいません。」
「そうかえ。惜しいの。……いや、いっそ、何処ぞの養女にでもしてしまえば……」

 断ったのに、具体的なプランが進行し始めた。
 デール王子の話聞いて、さっさと逃げよう。


 デール王子の証言。

「ぼく、おうさまなんか、なりたくないけど……。それで、あにうえが、よろこぶなら……」

 このヘンリー、手回し良すぎである。

 何?
 自分が王様やりたくないからって、幼い弟を洗脳済み!?

 鬼じゃね?
 弟に王位押し付けて、自分は悠々、王族ライフ?

 ……ちょっと、新しいヘンリー像も、混乱してきた。
 ちょっと、かなり。
 キャラが、一定してない。

 ……もう、会わないとわかんないね!
 人の言葉を当てにするより、自分の目で、きちんと確認するべき!
 もとより、鵜呑みにするつもりは無かったけれども!



 と、いよいよ宿敵(ラスボス)に挑む決意を固めて王妃様の部屋を出て、王妃様の部屋とヘンリーの部屋、玉座の間へとそれぞれ通じているホールに戻ると。
 各通路を守る衛兵さんの他に、パパンもそこにいました。
 王様とのお話は、終わったんですね!

 ……遠くね?居場所が。
 ヘンリーのとこから。

 ゲームだと、人目に触れない、ヘンリーのプライベートエリア的な、扉の先の廊下に、パパンはいましたけれども。

「おとうさん。おはなしは、おわったんですか?」

 そんなことが聞きたいんじゃ無いけど、とりあえずその辺から攻めてみます。

「ああ、ドーラ。ヘンリー王子のお守りを頼まれてな。本当は王子の側にいたいのだが、どうやら嫌われてしまったようでな。間違っても部屋に入って来ないように、兵士が見張れるこの場所にいるようにと、言われてしまったのだ」

 なに、その念の入れよう。

 周りの衛兵さんが、苦笑しながら話に混ざってきます。


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